イスラエルのCellebrite、どのiOSデバイスからでもデータを引き出せると宣言


 
各国の警察、法執行機関などが、携帯電話やスマートフォンなどのデバイスのデータ抽出を行う際に使用するツールの開発を行うイスラエル企業Cellebriteが、どのiOSデバイスからでもデータを引き出せるとする内容をホームページ上に記載していることがわかりました。

サポートOSにはiOS12.3も含まれる

Cellebriteの公式Webサイトの「UFED Premium」のページには、データ抽出ツールのサポートデバイスについて以下のように記載されています。
 

  • iOS7からiOS12.3までのAppleデバイス(Support for Apple devices running iOS 7 to iOS 12.3)
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  • Samsung Galaxy S6、S7、S8、S9を含むハイエンドのAndroidデバイス(Support for high-running Android devices including the Samsung Galaxy S6/S7/S8/S9 models)
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  • Huawei、LG、Xiaomiブランドの人気デバイス(Support for popular device models from Huawei, LG and Xiaomi)

 
Cellebriteは、iOSデバイスのロックを迂回、もしくは解除し、ファイルシステム全体を取り出すことができる、と謳っています。

法執行機関によるデバイスのロック解除は問題あり?

法執行機関によるスマートフォンのロック解除の是非に関しては、これまでも議論されてきました。
 
今年2月には、日本の捜査当局がCellebriteと協力し、少なくとも3つの事件でiPhoneのロックを解除していたことが明らかになっています。当局は、報酬として1台あたり70万円程度を支払っていたとされています。
 
スマートフォン上のデータは、「憲法が定める『通信の秘密』に当たる」と東京新聞が指摘しており、本人の承諾を得ることなくデバイスから個人情報を抜き取ることについて、問題がないと言い切ることはできません。
 
Cellebriteのロック解除ツールは、オークションサイトeBayで100ドル〜1,000ドル(約1万1,000円〜11万円)の価格で販売されていることがわかっており、iPhoneのセキュリティ上の脅威となるのではないかと危惧されています。
 
 
Source:Cellebrite via AppleInsider
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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