IEがPCに入っているWindowsユーザーは要注意!

    ie11

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    セキュリティ・リサーチャーが、Windows搭載PCからファイルを盗み出すことを可能とする、Internet Explorer(IE)の脆弱性を報告しています。

    MHTMLファイルの脆弱性を突いた攻撃

    この脆弱性は、IEがMHTMLファイル(拡張子.mhtのファイル)を処理するプロセスを突いたものです。.mhtとはMHTML形式(MIME HTMLの略)で作成された、Webページのアーカイブファイルにつく拡張子です。IEブラウザは、ユーザーがWebページを保存するためにCTRL +Sコマンドを押すと、このMHTML形式でWebページを保存します。
     
    最近のブラウザはMHTML形式ではWebページを保存せず、HTML形式で保存します。ただし今もMHTMLフォーマットには対応しています。
     
    セキュリティ・リサーチャーのジョン・ページ氏によると、ユーザーがMHTMLファイルを開くとIEの脆弱性への攻撃が始まります。攻撃者はユーザーのPCにあるファイルを遠隔操作したり、盗み出したりすることが可能になります。

    ファイルのダブルクリック、印刷コマンドでも

    WindowsのMHTMLファイルはIEによって自動的に開くよう設定されているため、ユーザーがメールやインスタントメッセージなどで受け取ったファイルをダブルクリックするだけで、攻撃が始まってしまいます。
     
    ファイルどころか、「CTRL +K(タブの複製)」や「印刷プレビュー」「印刷」のコマンドでも攻撃が始まる場合もある、とページ氏は警告しています。
     
    この脆弱性の影響を受けるのは、Windows 7、Windows 10、Windows Server 2012 R2です。

    IEがPC内にあるだけで危険

    幸いなのは、IEブラウザを現在も使っているユーザーは全体の7.34%しかいないということでしょう。
     
    しかし問題なのは、IEをデフォルトブラウザとして設定していなくても、現在もまだPC内にIEが存在するのであれば、MHTMLファイルを開く時にやはり攻撃を受けてしまう可能性があるということです。

    MSはパッチをリリースする予定なし

    ページ氏は3月27日Microsoftにこの脆弱性を報告したものの、同社からはバグを修正するパッチをリリースする予定はないとの返信が4月10日に戻ってきたそうです。
     
    上記のWindowsを使用中のユーザーは、IEを完全にオフにするか、開く前に、すべてのMHLファイルにセキュリティスキャンをかけるべきと、ページ氏は注意を促しています。

     
     
    Source:ZDNet
    (lunatic)

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