企業の経理担当が5億円分のiPhoneとiPadを隠れて購入していたことが判明


 
Forbesの選ぶクラウド企業100にも選ばれたWescom Solutionsの経理担当マネージャーが、過去5年間にわたって会社のカードを使ってiPhoneiPadなどのApple製品を不正に購入し、転売していたことが明らかになりました。

5,321台のiPadと4,942台のiPhoneを会社のカードで購入

ナディア・ミネット氏がApple製品の転売に最初に手を染めたのは2011年のことです。ミネット氏は、カナダ・トロントで11月の午後に国内随一の規模のヨークデール・ショッピングセンターの駐車場で、カナダの売りたい人と買いたい人をつなぐWebサイトKijiji(キジジ)に掲載したiPadの販売広告に反応した人物と待ち合わせしていました。
 
ガブリエル・ファング氏が現れ、タブレットと現金を交換したとき、ミネット氏とファング氏2人の関係が今後2年半継続するとは誰が予測したでしょうか。
 
2人はそれ以降幾度も同じ方法で会い、Apple製品と現金の交換を行い続けたのです。
 
最初の取引から2年半の間にファング氏はミネット氏から5,321台iPad4,942台iPhoneを購入しました。一度会うごとに多くて20台のデバイスを現金と交換し、取引額は総額で600万カナダドル(約5億円)を超えていました。
 
ファング氏は、自身が北トロントで経営する家電量販店でデバイスの一部を販売していましたが、ほとんどは香港の企業や卸売業者へと転売していたことがわかっています。

企業の経理担当が隠れてApple製品を購入

ミネット氏は、クラウド企業Wescom Solutionsで経理担当マネージャーを務めていました。彼女の仕事は、会社のアメリカン・エクスプレスのカードで行われたすべての取引を承認することでした。
 
ミネット氏が購入したすべてのApple製品は会社の経費として計上されていたのです。驚くべきことに、5年の間誰も彼女の不正行為に気づきませんでした。
 
最初にミネット氏の不正行為に気がついたのは、Wescomが上場するためにコンサルタントとして雇われたクリスティーン・ペイシー氏です。
 
ミネット氏による物品の購入が始まったのは2009年5月とされており、最初は個人利用のためのサービスや商品でした。2011年に同氏はApple製品を購入し始め、計5年間で683万1,834カナダドル(約5億7,000万円)がカードの不正利用により使い込まれたと伝えられています。
 
 
Source:National Post
Photo:freestocks.org/Flickr
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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