ソニー、2020年までにスマホ事業の人員を50%カットか
スマホ市場の厳しい競争にあえぐソニーは、2020年までにスマホ事情に携わる人員の数を半減させる見込みである、とNikkei Asian Reviewが伝えています。
日本の従業員は他部署へ異動も
スマートフォン業界が近年低迷傾向にあるといわれるなか、ソニーが大幅な人員の削減を行うことがわかりました。IDCの調査によれば、3年連続で全世界のスマホの出荷台数は下がり続けており、2019年は世界全体で13億台の出荷が予測されています。
同社のスマホ市場のシェアは最近急速に縮小しており、Statisticaによると現在は2010年の3%からさらに少ない1%未満となっているとのことです。特にApple、Samsung、Huaweiと厳しい競争を強いられています。
スマホ事業に携わる4,000人の従業員のうち、2020年3月までに最大2,000人が任務を解かれると見込まれています。
日本の従業員は他の部署に異動することもあるとされていますが、ヨーロッパや中国では自主退職が求められる見通しです。
出荷台数は5年前の6分の1に
ソニーは今後、ヨーロッパと東アジアでの販売に集中するため、東南アジアおよびほかの地域でのスマホ販売を制限するといわれています。同社は2018年度に650万台のスマホを出荷しましたが、この数字は5年前のわずか6分の1ほどでしかありません。
ソニーのスマホ事業は年間5,000億円の売上をもたらしていますが、2019年度は3年連続の営業損失が見込まれています。2017年度時の運営コストの半減を実現することで、2020年度には再び黒字に転じると予測されています。
ソニーは過去にもパソコン事業を売却したり、テレビ事業の規模を縮小させるなど、時代に合わせた経営上の対策を行ってきましたが、今回はスマホ事業に白羽の矢が立ったようです。
Source:Nikkei Asian Review
Photo:ソニー
(lexi)