災害時の情報収集方法、全国最多は「テレビ」~ラジオ、SNSなど地域で割合に差
モバイル社会研究所は11日、2019年1月に実施した災害時の情報収集手段に関する調査結果を発表しました(調査対象は全国の20歳~79歳の男女6,525人)。全国でみると「テレビ」が最多でしたが、テレビに次いで多い割合がラジオやSNS、エリアメールなど、地域によって傾向に差があることが明らかになりました。
北海道は「ラジオ」、北陸は「防災無線」の割合が高い
全国での割合は29%の「テレビ」が最も高く、「エリアメール・緊急速報メール」(18%)、「防災無線」(15%)と続き、リアルタイムで最新情報がわかる手段を選ぶ人が多いことがわかります。
地域別でも多くの地域でテレビが最多でしたが、東日本では北海道でラジオ(21%)、北陸で防災無線(28%)の割合が高い結果となりました。
同研究所は、北海道でラジオが高い割合だったのは、2018年の北海道胆振東部地震による大規模停電でテレビが視聴できなかった影響があると分析。また、SNSの割合が他の地域と比べ高かった東京(12%)は、SNSを利用する若年層が多いエリアという年代構成比が影響した可能性があるとしています。
沖縄はテレビより「エリアメール、緊急速報メール」
西日本でもほとんどの地域でテレビが最も高い割合で、特に西四国は全国で最も高い37%でした。一方沖縄では、テレビよりもエリアメール、緊急速報メール(26%)や防災無線(22%)が高い割合でした。
若年層はSNSの割合高く、高齢層はテレビ・公的重視
年代別でみると、若年層ほどSNSの割合が高く、20代ではテレビ(23%)よりも高い24%でした。30代以上では高齢層になるほどテレビの割合が高くなったほか、60代、70代では、他の年代よりも広報車や消防車両、区長・自治組織といった公的な情報収集手段が比較的高い結果となりました。
「データで見る防災ガイド」で災害に対する備えを学ぼう
モバイル社会研究所は、防災に関するさまざまな情報のチェックや準備の活用にと、今回の調査結果を反映したデータで見る防災ガイドを公開しています。防災ガイドでは、避難所の確認や災害時の連絡方法、安否確認のほか、スマートフォンの電池消耗に備えるチェックポイントなどが学べます。
Source:モバイル社会研究所
Photo:photoAC
(asm)