2018年に最も利用されたQRコード決済サービスは「楽天Pay」 PayPayは2位
2018年には様々なQRコード決済サービスが登場しましたが、ICT総研によると、2018年に最も利用されたQRコード決済サービスは「楽天Pay」だったことがわかりました。100億円還元キャンペーンで話題になった「PayPay」は2位となっています。
2018年のスマホによるキャッシュレスサービス利用者数は大幅増加
ICT総研が本日発表した「2019年 モバイルキャッシュレス決済の市場動向調査」によると、2018年度のスマホアプリの電子マネー利用者数は前年の893万人から1,157万人に増加、QRコード決済サービス利用者数は前年の187万人から512万人に増加しました。
スマホによるキャッシュレス決済サービス利用者数は今後も増加が予想されており、2021年度にはスマホアプリの電子マネー利用者数、QRコード決済利用者数ともに2,000万人程度となる見込みです。
少額決済の場合は「現金」を選ぶ人が多い
ICT総研は2018年12月、買い物時の決済方法に関するアンケート調査を、4,062人を対象に実施しました。
その結果、1,000円以上3,000円未満の少額決済時は、71.6%の人が「現金を利用する」と回答しています。
1万円以上3万円未満の比較的高額な買い物をする際は、68.3%が「クレジットカードを利用する」と回答しており、現金の44.7%を上回っています。
スマホアプリの電子マネーやQRコード決済は、現金やクレジットカードと比較すると依然低い利用率であることがわかります。
スマホ電子マネー、利用トップは「Suica」
スマホアプリの電子マネーを利用している543人に対して、よく利用するサービスを聞いたところ、1位は「Suica(238人)」、2位は「楽天Edy(233人)」、3位は「nanaco(177人)」でした。
Suicaは交通系ICカードとしてだけでなく、様々な場所で電子マネーとしても利用できるため、他のサービスよりも普及率が高くなっています。
スマホQRコード決済、利用トップは「楽天Pay」
スマホのQRコード決済を利用している279人に対して、よく利用するサービスを聞いたところ、1位は「楽天Pay(130人)」、2位は「PayPay(102人)」、3位は「LINE Pay(97人)」でした。
PayPayは2018年12月に100億円還元キャンペーンを実施したことで、利用者数が大幅に増加しましたが、同キャンペーンが終了となった今後、どこまで利用率を維持できるかが注目されます。
スマホによるキャッシュレス決済の利用満足度は高い
スマホによるキャッシュレス決済の満足度は全体的に高くなっています。
スマホアプリの電子マネーを利用している人の満足度は、「満足(40%)」と「どちらかと言えば満足(51%)」を合わせて91%でした。
ICT総研は満足度が高い理由について、操作性の簡便さ、信頼性の高さ、利用できる店舗の多さが起因する、と推測しています。
一方、スマホのQRコード決済を利用している人の満足度は、「満足(35%)」と「どちらかと言えば満足(48%)」を合わせて83%でした。
電子マネーよりも満足度が低いのは、利用できる店舗が少ないこと、利用時の操作性が悪い、サービス開始後の期間が短く信頼性の不安を払拭できていないことが原因、とICT総研は推測しています。
現に、昨年12月にスタートしたPayPayでは、紐づけられたクレジットカードが不正利用される事件が発生し、セキュリティ面での不安が露呈する形となりました。
Source:ICT総研
Photo:photo AC-studiographic
(kotobaya)