テキストメッセージが禁煙につながることが研究で判明
テキストメッセージを定期的に受け取った喫煙者が禁煙に成功する事例が報告されています。中国・湖南省の中南大学の研究者たちが、審査が非常に厳しいことで知られる米国の科学誌PLoS Medicineで論文を発表しました。
テキストメッセージを送るだけで禁煙につながる?
中南大学付属湘雅二医院の研究者たちが発表した論文は、Happy Quit(幸せな禁煙)と名付けられたテキストメッセージを喫煙者に定期的に送ることによってどれだけの効果が得られるかをまとめたものです。
Happy Quitのテキストメッセージは、認知行動療法にもとづいて作られており、自己効力感(ある状況において必要な行動をうまく行うことができるかという認知)を高めるのがねらいです。
実験には1,369人が参加し、「高い頻度でメッセージを受け取るグループ」「低い頻度でメッセージを受け取るグループ」「禁煙に関係ないメッセージを受け取るグループ」の3つに5:2:3の比率で分けられました。
参加者は、12週間テキストメッセージを受け取り、フォローアップ期間としてその次の12週間もテキスト送信が続けられました。
意外と多くの参加者が禁煙に成功
24週間にわたる実験期間の後、Happy Quitのテキストメッセージを高い頻度で受け取ったグループの喫煙者のうち、6.5%(674人中44人)が禁煙に成功しました。低い頻度でメッセージを受け取ったグループの禁煙達成率は6.0%(284人中17人) と、さほど高頻度グループと変わらない数字となりました。
また、禁煙に関係ないテキストメッセージを受け取ったグループの喫煙者も、1.9%(411人中8人)が禁煙に成功しており、単にテキストメッセージを受け取ることで何らかの禁煙効果があることを示唆しています。
Source:PLoS Medicine via The Jakarta Post
Photo:Apple
(lexi)