10GBのRAM搭載のスマホが登場〜スマホにとってRAMが重要な理由とは?

「OnePlus 6T」のMcLarenモデルが最近発表されたばかりですが、10GBのRAMを搭載していることが話題となっています。なぜノートパソコンよりも大きな容量のRAMがスマホに必要なのでしょうか?
ストレージがバックパックだとするとRAMはポケット
RAMとは、Random Access Memoryの略で、非常に速いタイプのストレージとして知られており、スマホの動作が速いと感じる大きな要因となっています。
Business Insiderは、RAMとはどのようなものであるか、いくつもの項目に分けて説明しています。
- メインのストレージがバックパックだとすると、RAMとはポケットのようなものです。何かを取り出すとき、バックパックから取り出すよりもずっと速くポケットから取り出すことができます。
- スマホの電源を入れ最初にアプリを開くとき、スマホはオペレーティングシステムとアプリデータを遅めのメインのストレージから起動し、そのOSとアプリデータの大部分を高速なRAMへと移動させます。そうすることでOSの異なる要素や機能、アプリをより速く使用することができます。
- アプリを使用し終わったとき、他のアプリに切り替えてもスマホはアプリと作業内容をRAMに保存します。
- 大分前に使用したアプリを再び開いたとき、あたかもアプリを閉じていなかったかのように以前使用したときの状態が復元されます。それはスマホのRAMに保存されているからです。使ったアプリは他のアプリを使っているときでもバックグラウンドで動いていることになります。
- 使っていたアプリを離れ別のアプリに移り、また元のアプリに戻ったりすることを”マルチタスキング”といいます。マルチタスキングの性能が高いデバイスというのは、RAMの使用効率が良いか、容量が大きいことを指します。
- メインのストレージでもOSと使用されたアプリをバックグラウンドで動作させ続けることは可能ですが、RAMよりもずっと遅いといわれています。世界で一番速いシステム・オン・チップを搭載していてもRAMがなければデバイスは遅く感じられます。
単にRAMは大きいほうが良いというわけではない?
iPhone XSには4GBしかRAMの容量がなく、OnePlus 6T McLarenモデルの10GBのRAMと比べると劣っているように思えますが、単にRAMの容量が少なければ動作が遅いというわけでもないようです。
Appleが4GBしかiPhoneにRAMを搭載していないのは、オペレーティングシステムのiOS、構成部品、アプリデータの管理方法が最適化されているためだといわれています。
GoogleのPixel 3のRAMが4GBのみなのも、Google機のAndroidデバイスとの親和性の高さのためとされています。
それでも10GBのRAMというのは非常に容量が大きいため、OnePlus 6T McLarenモデルはマルチタスキングにおいてiPhone XSを上回る可能性がある、とBusiness Insiderは結論づけています。
Source:Business Insider
Photo:OnePlus
(lexi)