AppleのA12 Bionicチップ 処理速度はSnapdragon 845の2倍

A12 Biotec

A12 Bionic
 
AppleはiPhone XS/XS Maxと今月発売になるiPhone XRに、A11 Bionicより15%高速になったA12 Bionicチップを搭載すると発表していましたた。しかしこの発表は控えめな表現だったことが、A11 BionicA12 Bionicの詳細な検証と比較で判明しました。

A12 Bionicは飛躍的に進化

9月12日(現地時間)に開催されたAppleのスペシャルイベントではA12 Bionicは従来のA11 Bionicに比べて15%の性能向上を達成したと発表されました。この表現はこれまで20〜40%の性能向上を発表してきた過去のイベントに比べて控えめに見えたのですが、A12 Bionicの性能は実際の利用シーンを想定しても30%程度は向上していることが判明しています。
 
A12 Biotec
 
性能向上の背景には7nmプロセスによる集積回路の高密度化、システムキャッシュの増強GPUのメモリ圧縮対応と様々な要因があります。中でもチップセット自体のサイズが小さくなっているにも関わらず、トランジスタ数はA11 Bionicの40億個から75%増に当たる69億個まで増えており、A12 Bionicの飛躍的な性能向上を支えています。さらにシステムメモリの増強で処理を低遅延で実行できるなど、その性能はPC並みとも言われています。

他社最新製品の1.6〜2.4倍の性能

AnandTechは歴代のiPhoneと他社のAndroidスマートフォンを用いて標準的なJavaScriptベンチマークを用いたテスト(Speedometer 2.0、WebXPRT 3)を実施しました。その結果、iPhone XSは他社製品で最も高いスコアを記録した機種(Xiaomi Mi Mix 2S、One Plus 6)と比べて2.4倍1.6倍のスコアを記録し、最新のAndroid機種との差は歴然であることが判明しています。
 
Sppedometer 2.0
 
この処理速度の差は他社製品が簡単に追いつけるものではなく、iPhoneの大きなアドバンテージの一つになっていくでしょう。またこれだけの性能を持ったチップセットなら将来的にMacBookに搭載されてもおかしくないとの観測も出ています。Appleのチップセット戦略がどのように発展していくかも注目に値します。
 
 
Source:iPhoneHacks, AnandTech
(KAZ)

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