Android導入から10年、iPhoneに近づくまでの道のり


 
今からちょうど10年前の2008年9月23日、初のAndroid搭載スマートフォン、T-Mobile G1が発表されました。魅力的とはとても言えなかったOSは、10年間で大きく発展し、iPhoneに負けず劣らずの存在となりました。

ローラースケートでGoogle創業者が登場

Androidが搭載された最初のスマートフォン、HTC DreamことT-Mobile G1は、10年前米ニューヨーク市、イースト川にかかるクイーンズボロ橋のたもとにあるスタジオスペースで発表されました。
 
どこにでもありそうな新製品発表イベントのように見えたT-Mobile G1のローンチでしたが、Google創業者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏がローラースケートで突然現れ、Androidのデビューを祝福しました。
 
「非常に多くのカメラがあったのを覚えている」と、HTCの当時の最高経営責任者(CEO)のピーター・チョウ氏は振り返ります。「これは本当に大きなものになるだろう」
 
HTCは2008年時点でほとんど名前の知られていない、他社のデバイスの製造を主に行うメーカーでした。
 
今ではスマートフォンで大きなシェアを占めているAndroidですが、発表当時は懐疑的な声が多く聞かれました。Nokia、Windows Mobile、BlackBerryなど強靭なライバルの存在に加え、AppleのiPhoneが注目を集めていたからです。
 
創業者がローラースケートで登場するというAndroidの発表イベントも、今振り返ればフラッグシップ機のローンチとしては微妙なものだったとの意見もあります。

Dangerの買収から始まったAndroid

Androidの起源は、アンディ・ルービン氏が2000年に起ち上げたDangerというスタートアップ企業に遡ることができます。Dangerはカルト的人気を誇ったスライド式キーボード携帯電話Sidekickを作ったことで知られています。
 

Sidekick


 
ルービン氏は2004年にDangerを離れ、小さなAndroidという企業を創業します。1年後、Googleが同社を約5,000万ドルで買収しました。

決して魅力的ではなかったT-Mobile G1

Androidを搭載した初のスマートフォンT-Mobile G1は、決して魅力的と言えるものではなかったとされています。
 

T-Mobile G1


 
スライド式キーボードが搭載されているにも関わらず、タッチスクリーンが使いやすいユーザーインターフェースとなっており、物理キーボードの存在意義を奪っていました。また、デバイス下部のアゴも不便なものでした。
 
しかしながら、G1は最終的にT-Mobileにとって成功となりました。とは言っても、デバイス自体が人気を博したわけではありません。
 
1年後、GoogleはVerizonとMotorolaとパートナーシップを組み、1億ドルのマーケティング予算を投じて初代Droidをリリースしたのです。DroidはAndroid搭載デバイスとして初のメインストリームスマートフォンとなりました。
 
 
Source:CNET
Photo:Paul Martin/Flickr, Akela NDE/Wikimedia Commons[1], Hawaiian717/[2]
(lexi)

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