「ながらスマホ」を検知してLEDで警告する新標識、英国で登場

近年日本でも問題視されている「ながらスマホ」ですが、英国では先月10日より運転中のスマートフォン使用を検知し、警告を与える新標識の試験運用がスタートしました。
スマホの電波を検知すると警告の絵文字が表示される
先月10日より、イングランド東部のノーフォーク州で、ながらスマホをしているドライバーに警告を与える新標識が試験的に導入されました。
この新標識にはスマートフォンで使われているあらゆる規格の電波を検知するアンテナが搭載されています。アンテナが電波をキャッチすると、LEDディスプレイ付の標識に警告マークの絵文字が表示される仕組みです。
このシステムは電子道路標識等を手がけるWestcotecによって2014年に開発され、現在は内部システムを変更した改良版が運用されています。改良版は電波をキャッチする際にその強さと持続時間を測定しデータ転送速度を計測することで、標識が過剰に反応することを防ぐ仕様になっています。
また、あらゆる電波というだけにBluetoothも検知してしまう仕組みですが、その際は標識が点灯しないように設計されています。Bluetooth接続をしている時は、ドライバーがハンズフリーや車載システムとの連携などで安全に使用している可能性が高いからです。
しかし、このシステムはあくまで注意を促すためのものであって、ドライバーにスマホの使用を止めさせる法的な強制力はありません。また、カメラを設置していないため、スマートフォンを使っている人を特定することもできません。
新標識の導入試験は、7月10日からノーフォーク州の複数箇所で4つの標識を用いて16週間かけて行われる予定です。また、英国内で警察が短期間のテストをしたり、ニュージーランドのオークランド高速道路連盟もすでにテストを実施しています。
ながらスマホの取り締まりを強化する英国
英国は近年「ながらスマホ」の取り締まりを強化しており、2017年3月に罰則を強化しました。運転中のスマホやタブレット使用による罰金はこれまでの2倍にあたる200ポンド(約28,900円)となり、罰則ポイントは6点になりました。免許取得後、2年以内にこの罰則を受けると、一発で免許取り消しになる重い罰則になっています。
Source:WIRED
Photo:photo AC-bBear,Westcotec
(kotobaya)