スマホかざすと魚の名前がわかる!AI図鑑アプリ「LINNÉ LENS」レビュー


     
    さまざまな生態系の魚などを楽しめる水族館は、雨の日が続く時期や、今のような暑い季節にもおすすめのお出かけスポットです。展示水槽の傍らには生物の解説がありますが、混み合っている展示では読まずに通過することもあるのではないでしょうか。
     
    そこで活用したいのが、このほどリリースされた”かざすAI図鑑”アプリ「LINNÉ LENS」です。手持ちのスマートフォンを数秒間かざすだけで、その生物の名前や生息地などを知ることができます。水族館へのお供にしたいこのアプリを、実際に水族館へ行って試してみました。

    スマホをかざすと自動認識、日本の水族館にいる生物の9割に対応

    LINNÉ LENSは、スマホのカメラを活用したAI図鑑アプリです。アプリを起動して生物に向けてかざすだけで自動認識し、充実した図鑑にも瞬時にアクセスできます。水族館ではもちろん、電波の届かない水中でも利用できるため、シュノーケリングやダイビングの際にも活用できます。
     
    現在対応する生物は、魚類を中心に、哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、甲殻類、軟体動物、刺胞動物など、日本の水族館にいる生物の9割ほどにあたる約4,000種です。
     
    本稿執筆時点で、iPhoneなどのiOS端末向けは配信中、Android端末向けは準備中です。アプリのインストール、利用は無料ですが、認識できる生物の数は、無料では1日10種類までとなっています。アプリ内課金を利用することで、1日の認識数上限をなくすことができます。価格は1カ月が360円、3カ月が720円、12カ月が1,450円(iOS版の場合)です。
     
    無料版の場合、1日に10種類の生物を認識したあとは、生物にかざしても認識はされるものの名前が表示されません。
     

     

    基本的な使い方

    アプリを起動すると、メインの撮影画面が表示されます。左上は各種設定やアプリ内課金など、上部は撮影モード、撮影履歴、図鑑です。左下の矢印マークをタップすると、単体認識モード(フォーカス)、複数認識モード(マルチ)で切り替えられます。
     

     
    撮影モード時に初めて生物を認識すると、「生きものを認識しました!」と表示され、位置情報の設定ウィンドウが表示されます。位置情報へのアクセスを許可することで、提携する水族館や動物園ごとのアプリオリジナル解説も閲覧できるほか、生物の認識精度も上がりますので、「位置情報を設定」をタップして許可しましょう。
     

     

    生物を撮影して認識する

     
    撮影モードにして生物にかざすと、瞬時に認識してどの生物なのか分析してくれます。2本指のピンチイン、ピンチアウトでズームもできるので、少し離れた場所からかざすことも可能です。
     
    名前とともに表示されるパーセンテージは「確信度」で、認識して分析した生物と収録情報との一致度を表しています。ズームで認識した生物など、不鮮明であるほど確信度は低くなり、別の生物と誤認識する場合もあります。こちらの動画は暗い場所で撮影したもので、1匹のボラが複数の生物に誤認識されています。
     

     
    認識しづらいケースには、以下の要因が考えられます。
     
    ・背景の模様が似ている
    ・岩などの物陰にいる
    ・正面や後方を向いている
    ・動くスピードが速い
    ・周囲が暗い
    ・スマホ画面のフレームに入っていない

     
    撮影モードで生物を認識した際に、生物をタップすると、認識した生物の図鑑が開きます。図鑑モードでも閲覧できますが、今認識した生物の情報をすばやく見たいときに便利です。
     

     

    単体認識モード(フォーカス)と複数認識モード(マルチ)

     
    撮影モードのとき、左下に表示される矢印マークをタップすると、1匹ずつ認識するか、または画面内の複数の生物を同時に認識するかを切り替えることができます。
     

     
    単体認識(フォーカス)の場合は、スマホ画面の中央部分に収めた生物の名前を随時認識します。知りたい生物をピンポイントに認識させたいときに活用できます。
     

     
    複数認識(マルチ)の場合は、スマホ画面の全体に写った生物を、認識できたものから随時分析します。単体認識と比べると確信度が低くなりがちですが、複数の生物を同時に知りたいときに活用できます。
     

     

    図鑑で生物の詳しい情報を知る

     
    図鑑モードでは、4,000種類超の生物の情報が閲覧できます。種類別に分類されており、2本指でのピンチイン、ピンチアウトで拡大・縮小できます。
     

     
    生物の名前をタップすると、詳細情報を開きます。写真が登録されているのは認識したことがある生物で、撮影モードでの認識時の画像がそのまま図鑑に登録されます。
     

     
    図鑑で確認できる情報の充実度は生物により異なりますが、体長・体重などの基本情報のほか、生息する水温や水深、絶滅のおそれがあるかを示す絶滅危険度などがわかります。
     

     

    認識した生物の履歴を見る

     
    たくさんの生物を認識したあと、さっき見た生物の情報を知りたいと思ったときは、履歴から確認しましょう。
     
    撮影した日毎にまとめられた認識履歴では、認識した生物の名前や日時、認識した水族館、撮影した情報との一致度を示す確信度、認識した回数(保存枚数)が一覧で確認できます。タップするとその生物の詳細情報を開きます。
     

     
    画像は筆者が撮影したカブトクラゲとみられる生物ですが、確信度は95%となっています。ほかの候補を知るには、右上の「・・・」マークをタップし、「ほかの候補」をタップします。
     

     
    カブトクラゲ以外に可能性がある生物が表示されます。画像の例では、カブトクラゲまたはアカホシカブトクラゲの可能性があるようです。
     

     
    認識した生物の映像の鮮明度によっては、画像のように多くの候補が表示される場合があります。図鑑にコレクションされるのは複数候補のなかで最も確信度が高い生物名です。
     

     

    水族館の生物に加え、動物園の生物にも対応予定

    LINNÉ LENSには、現在は主に水族館の生物が収録されていますが、動物園の生物にも近日対応予定とのことです。家族や友人とのお出かけのお供に、まずは無料版で試してみてはいかがでしょうか。
     
     
    (asm)

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    この記事を書いた人

    前職は新聞社の校閲記者。経験を活かし2013年からライター、2016年から編集記者として活動中。iPhone歴は3GS→5s→6s Plus→X→11 Pro Max→12 Pro→14 Pro。

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