AppleサプライヤーFoxconn、利益予想を下回るパフォーマンスに


 
iPhoneの組み立てを担う台湾のFoxconnは13日、2018年第2四半期(4-6月)の純利益が174.9億台湾ドル(約630億円)であったことを発表しました。アナリスト予想を20%下回り、前年同期よりも若干低い結果となりましたが、運転コストが高まったことが売上総利益が減少した主な原因とされています。

iPhone Xの売れ残り在庫が影響?

スマートフォンが高価格化し、デバイスをより長い期間使用するユーザーが増えたことで、買い替えサイクルがこれまでよりも長くなり、世界的にスマホの売上台数が落ちているのが最近のトレンドです。
 
市場調査企業Strategy Analyticsによれば、2018年第2四半期のスマートフォンの出荷台数は3億5,000万台となり、前年同期比で3%減となっています。
 
Foxconnもその煽りを受け、iPhone Xの売れ残り在庫を抱えてしまったため、2018年第2四半期の売上総利益が下がったとされています。
 
しかしながら、Foxconnの2018年第3四半期(7-9月)の見通しは明るいと、Yuanta Researchのアナリスト、ヴィンセント・チェン氏はコメントしています。
 
「Foxconnが新作iPhoneのOLEDディスプレイモデルの主な組み立て企業となることが予測され、OLEDディスプレイ搭載iPhoneモデルは2018年下半期に需要が高くなると見込まれる」と、チェン氏は調査ノートに記しています。

高まった運転コスト

Foxconnの2018年第2四半期の運転コスト18.8%上昇しました。
 
Fubon Researchのアナリスト、アーサー・リャオ氏によると、Foxconnの子会社であるシャープによる、東芝のPCビジネスの買収の準備や、アメリカでの工場の設置、Foxconn Industrialの上場などが運転コスト増加に繋がったとのことです。
 
「ファクトリーオートメーション(工場における生産工程の自動化を図るシステム)への投資や、部品価格の高騰が売上総利益の減少に繋がった」と、リャオ氏はコメントしています。
 
 
Source:Reuters
Photo:AppleInsider
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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