隠れてスクリーンを録画して他者に送信するAndroidアプリの存在が明らかに

android デバイス

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スマートフォンのスクリーンを勝手に録画し、サードパーティー企業に送信するアプリがいくつも存在していることが科学者の調査により判明しました。

最も人気があるアプリの中にもスパイ機能が仕組まれている?

ユーザーデータを勝手にサードパーティー企業に受け渡すアプリの中には、非常に人気を博しているものも含まれるそうです。
 
「我々の調査により、Androidアプリのエコシステムにいくつかの甚大なプライバシー脅威があることがわかった。メディアの許可設定を乗り越えるものや、ユーザーの知識および同意なしに、予想だにしないやり方で画像や動画を他のパーティへと共有するものがある」と、ノースイースタン大学のエレーン・パン氏はコメントしています。
 
パン氏の研究チームは、総計21のアプリスクリーンの録画などのユーザーデータを勝手に他者に送信していることを明らかにしました。その中にはダウンロード数1億回を超えるFaceAppなども含まれるとのことです。
 
軽食デリバリー会社GoPuffのモバイルアプリは、ユーザーの許可なくデバイスのスクリーンショットや動画を撮っていたことが判明しています。
 
録画されたメディアは、Appseeと呼ばれるモバイル分析企業へと送られていた模様です。送信された情報には、プライベートメッセージや、個人情報、入力したパスワードなども含まれていました。
 
研究者がGoPuffにコンタクトしたところ、同社のポリシーに変更が加えられ、「”Appsee”がユーザーの個人情報を受け取る可能性がある」事実が公表されました。なお、最新バージョンのAndroid、iOSアプリからはAppsee SDK(ソフトウェア開発キット)が取り除かれたようです。

ユーザーの盗聴も可能

研究者たちは、Facebookにより開発された、もしくは所有されているものを含む17,260のアプリと、8,000以上のFacebookに情報を受け渡しているアプリを調査しました。
 
その結果、9,000以上のアプリカメラとマイクへのアクセス権を得ていることがわかっており、潜在的にユーザーを盗聴したり、監視することも可能とされています。
 
アプリの調査は10台のAndroidデバイスを用いて行われました。それぞれのデバイスに自動でアプリを動作させるプログラムが仕組まれており、どのような情報が送信されているのかが調査されました。研究者たちはメディアファイルに焦点を当て、それらが予期しないパーティーに送信されているかを確認しました。
 
元々、Google Play ストアでダウンロードされるアプリがユーザーの盗聴に使用されているかを調べるのが研究の目的だったといわれていますが、ユーザーデータのサードパーティー企業への受け渡しという意外な事実が判明しました。
 
 
Source:The Telegraph
Photo:Mike MacKenzie/Flickr
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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