Google、Gmailのメール内容をアプリ開発者に読ませていた!?

    Gmail

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    ユーザーから批判を受け、Googleは約1年前、Gmailユーザーの受信箱内をスキャンし、その内容に沿った広告を表示する行為を中止すると宣言しました。
     
    しかし同社は、Gmailをベースとしたサービスを開発する外部のソフトウェア開発者には受信箱へのアクセスを許可していたことが、Wall Street Journalの調査で判明しました。

    従業員がメールを読んでいる

    WSJによると、たとえばReturn Pathは、自社および提携先であるアプリ開発者が提供するアプリ(163種類)を無料で提供するのと引き換えに、ユーザーのGoogle・Microsoft・Yahooなどのメールの受信箱をスキャンしてデータを収集しています。集めたデータを解析し、それぞれのユーザーをターゲットとしたマーケティングを行うのが目的です。
     
    通常データ収集と解析はコンピューターが行いますが、約2年前、Return Pathの従業員らがソフトウェアを学習させるために、約8,000通のメールを「読んだ」と、関係者が報告しています。
     
    別のGmailベースのソフトを開発するEdison Softwareの従業員も、新機能開発の際に、数百通のユーザーのメールをレビューしたと、同社のマイケル・バーナー最高経営責任者(CEO)が述べています。

    メールを読むのは電話回線の確認と同じ?

    両社ともユーザーに対し、メールを読む許可を求めてはいませんが、ソフトウェア使用許諾の条件に含まれており、メールを読む従業員は厳格に管理しているとしています。
     
    しかしプライバシー・ポリシーには「人間」がユーザーのメールを読む可能性があるとは記されていないと、WSJは指摘します。
     
    Edison SoftwareのバーナーCEOは、ソフトウェアの人工知能アルゴリズムを向上させるために、メールを収集、保管することはユーザーに説明しているとし、メール内容を読むのは電話会社の技術者が「電話回線がうまくつながっているかどうかを確認するため、会話を聞くのと同じ」と説明しています。

     
     
    Source:Wall Street Journal via AppleInsider
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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