Apple Parkの登場で、周辺地域の地価がさらに高騰

    Apple Park 2018年6月 Matthew Roberts

    Apple Park 2018年6月 Matthew Roberts
     
    Appleの新本社キャンパスであるApple Parkで恩恵を被るのは、同社の社員だけではありません。Apple Parkの登場によって、周囲の地価が高騰していることが分かりました。

    Appleを始めとするテクノロジー企業の参入

    米カリフォルニア州サンタクララ郡の2018年〜2019年における課税原簿(課税台帳)に記された査定額は、前年同期比で7.34%高い、4,830億ドル(約5兆3,130億円)となりました。これだけの高騰を見せたのは言うまでもなく、Appleの新本社キャンパスApple Parkの存在です。原則として、税金は課税原簿で評価された査定額にもとづいて徴収されます。
     
    サンタクララ郡の査定人であるラリー・ストーン氏は、シリコンバレーに社屋を構える複数のテクノロジー企業――Apple、Google、Samsungなどが次々と土地や資産を購入していることが大きいと話します。いかにテクノロジー企業の存在が大きいかは、AppleとGoogleの2社だけで、同郡における課税価格評定(査定額)は前年同期比で約15億ドル(約1,650億円)もの増加を見せていることからも分かるでしょう。
     
    ストーン氏に同調するように「数字から分かるのは、Appleが急速な勢いで建築を続け、従業員が次々と引っ越してくること。そしてGoogleも土地を抑えて、自分たちのキャンパスを造るつもりだということだ」と副査定人のデヴィッド・ギンズバーグ氏も、まだまだ査定額が上昇していく可能性を示唆しています。

    影響は周辺の郡まで波及

    恩恵はサンタクララ郡だけにとどまりません。
     
    他郡への通勤者が中心となる数十キロ離れたコントラコスタ郡でも、査定額は前年同期比で5.78%上昇する見通しです。「4.5%以上の成長なら、非常に良好な状態だ」と話すコントラコスタ郡の査定人ガス・クラマー氏も「サンタクララやアルマダ郡は、急激なハイテク&住宅ブームの震源地だ」と、Appleを筆頭とするテクノロジー企業影響力の大きさについて語っています。
     
    地域住民にしてみれば、テクノロジー企業の引っ越しバブルで思わぬ恩恵が降って湧いてきた格好ですが、従来よりサンタクララ郡は不動産価格が全米トップクラスの高さであることで知られています。
     
    それなのに、Apple Parkの建設が発表された際に周辺不動産価格は年率15〜20%の率で値上がりしているとも言われた過去があっての、今回の高騰ですから、行き過ぎたバブルを指摘する声があっても不思議ではありませんね。
     
     
    Source:The Mercury News
    Photo:YouTube
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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