Microsoft、GitHubを75億ドルで買収


 
Microsoftが現地時間6月4日、ソフトウェア開発プラットフォームのGitHubを買収することで合意したと発表しました。Microsoftは75億ドル(約8,200億円)相当のMicrosoftの株式を買収の支払いに充てるとのことです。

LinkedInに次ぐ大型買収

今回のGitHub買収はMicrosoftにとって、近年では2016年6月のLinkedIn(262億ドル)に次ぐ、大規模な買収となります。Microsoftは年内に株式による買収を完了する見通しです。
 
オープンソース化されたソフトウェアのコードを共有可能なGitHubでは、これまで2,800万人を超える開発者が、8,500万以上のプロジェクトを公開、共有してきました。Apple、Amazon、Googleを含む大手IT企業もGitHubを利用しています。
 
今回の買収により、GitHubの現最高経営責任者(CEO)であるクリス・ワンストラス氏はCEOの地位を退き、今後はスコット・ガスリー上級副社長のもと、戦略ソフトウェアイニシアチブ部門に勤務します。新CEOには、Microsoft開発ツール担当副社長のナット・フリードマン氏が就任すると発表されました。
 

写真左から、GitHub創業者で現CEOのクリス・ワンストラス氏、Microsoftのサティア・ナデラCEO、ナット・フリードマン新GitHub CEO

競合サービスへの移動も

MicrosoftはGitHub買収によって、開発者コミュニティをより信頼度の高いものへと成長させたいと述べていますが、同社が開発者らの信用を勝ち取るのはそう簡単なことではなさそうです。
 
GitHub買収の噂は数日前からTwitterなどで流れていたため、これを察した一部の開発者らは、すでに同サービスと競合するGitLabやBitBucketなどへの移動を宣言していました。
 
GitLabは、実際に6月1日から急激に利用が増えていることを、Twitterで報告しています。
 

 
 
Source:Microsoft,9to5Mac,The Verge
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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