米の複数著名ニュースサイト、欧米で閲覧不可に GDPR施行の影響

5月25日より施行された一般データ保護規則(GDPR)の影響により、米国の複数著名ニュースサイトが欧米で閲覧不可になっていることがわかりました。
TroncやLee Enterpriseが運営するメディアが閲覧不可に
一般データ保護規則(GDPR)が施行された5月25日以降、欧米では一部の米国著名ニュースサイトが閲覧不可となっているようです。
米国新聞紙New York Timesによると、現時点で閲覧ができないのは米国メディアTroncやLee Enterpriseが運営するWEBサイトです。TroncはLos Angeles TimesやThe Chicago Tribuneなどの地方の名門紙、Lee Enterprisesは46の地方紙を21の州で提供しています。
Chicago Tribune & LA Times latest #GDPR casualty. pic.twitter.com/5rsRE6SAka
— Hey Chris ! (@chris_byrne) 2018年5月25日
現在、欧米ではこれらのWEBサイトを開こうとすると、上記のようなメッセージが表示されるようです。
GDPRの違反を懸念した対処
今回、TroncやLee Enterpriseが欧米のアクセスを遮断しているのはGDPRの違反を懸念しているためです。
GDPRは、2016年4月に採択された個人情報保護に関する規則です。個人の名前や住所、IPアドレス、Cookieなどの個人データをEEA(欧州経済領域)外に持ち出すことを原則禁止とした規則で、違反した場合は最大2,000万ユーロ(日本円で約26億円)の違反金が課されます。
現在、TroncとLee Enterpriseが提供するメディアは欧米で閲覧不可の状態になっていますが、今後は欧米市場でも閲覧可能にするオプションを検討中だと発表しています。
その他の米国メディア、たとえばTime、HuffPost、The Washington Postなどは、欧米のユーザーがアクセスした際、自身のデータ提供に同意することで閲覧ができるようにしています。
Source:New York Times via CNET Japan,ダイヤモンド
Photo:flickr-Dennis van der Heijden
(kotobaya)