有名イラストレーター、iPad ProとApple Pencilでの制作に転向

Mark Ulriksen

Mark Ulriksen
 
雑誌の表紙などで知られる有名イラストレーターが、作品制作の道具を、伝統的な絵の具と絵筆からiPad ProApple Pencil、そして描画アプリ「Procreate」に切り替えました。

雑誌New Yorkerの表紙などで有名なウルリクセン氏

イラストレーターのマーク・ウルリクセン氏は、New Yorkerなど雑誌の表紙イラストで広く知られています。
 

マーク・エルリクソン氏

マーク・ウルリクセン氏

 
同氏は、「サンフランシスコで最も多作なアーティスト」と呼ばれるほど多くの作品をアクリル絵の具と水彩画で制作してきましたが、60歳になった2017年に転機が訪れました。
 
iPad ProApple Pencilとの出会いでした。

ベテランイラストレーターに転機

ウルリクセン氏は、iPad Proでの作品制作について、

私はテクノロジーには疎いし、今も絵の描き方は勉強中ですよ。

と冗談を飛ばしながら、本当はデジタルテクノロジーを使った作品制作に関心があったそうです。

実は、いつかデジタルで作品を制作したいと思っていました。なぜなら、最近イラストレーション業界で、作品を買う人々が望むものはデジタルですし、私はそのスピードが気に入りました。

長いキャリアを持つ有名イラストレーターの作品制作を一変させたきっかけは、外的要因でした。

私は、約20年にわたってNew Yorker誌に表紙イラストを描いていましたが、ほぼ同時にNew YorkerとConde Nastのクリエイティブ責任者が交代して、世代交代が起きました。新しい世代は、すべてがデジタル・アートになりました。

60歳にしてiPadとApple Pencil、Procreateで作品制作を開始

ウルリクセン氏は、周囲の友人たちに相談した結果、2017年10月にiPad ProとApple Pencil、そしてペイントアプリの「Procreate」を入手しました。
 
実際にiPad Proでの作品制作を始めてみると、様々な技法を簡単に使えることが分かりました。
 
長年の経験を持つウルリクセン氏は、しばらくProcreateを使うと、その使い勝手を飲み込みました。
 

つまり、これはブラシですね。テクスチャブラシ、スプラッタブラシ、ペイントローラーブラシもある。秘密が分かりましたよ。

同氏が、デジタルでの作品制作に感銘を受けた出来事のひとつは、雑誌の一面を飾った縦長の作品を、Web用に横長に描き直すことを求められた時でした。
 
通常なら、数日かけて描き直さなくてはなりませんが、iPad ProとProcreateを使って、わずか1時間ほどで横長の作品が完成しました。
 
ウルリクセン氏は、今日もiPad ProとApple Pencilで描いた作品を制作し続けています。もちろん、「TDK」や「Maxell」のカセットテープを描いた作品も、そのひとつです。
 
ちなみに、ウルリクセン氏の作品ではありませんが、雑誌New Yorkerは、2017年1月にiPad ProとApple Pencilで描かれた作品を表紙に採用しています。

 

 
 
Source:Business Insider
(hato)

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この記事を書いた人

2013年からライター&編集担当として活動。2007年、駐在中のシリコンバレーで発売直後の初代iPhoneに触れて惚れ込む。iPhone歴は3GS→5s→6 Plus→7 Plus→XS Max→12 Pro Max→14 Pro。

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