Googleの「ARCore 1.2」、マルチプレイヤーモードはiOSでも動作可


 
Googleの拡張現実(AR)プラットフォーム、ARCoreの最新バージョン1.2がリリースされます。新機能の「Cloud Anchors」は、Androidデバイスだけでなく、iOSのARKitもサポートしており、マルチプレイヤーゲームなどで複数ユーザーが3D物体を共有することが可能となります。

AndroidとiOSの垣根を超えて3D物体の共有が可能

GoogleがARCoreのバージョン1.0を発表したのは今年の2月のことです。モバイルARプラットフォームProject Tangoは、センサー群とカメラがついた特殊なハードウェアに焦点を当てていましたが、ARCoreは通常のスマートフォンでAR機能の再現を試みています。ARCoreはデバイス生産者の協力を要するため、すべてのAndroidデバイスで動作するわけではなく、Samsung、LG、OnePlusらAndroid OEM企業のフラッグシップ機など、限られたデバイスのみで利用可能となっていますが、すでにインストールベースは1億台を上回っているとされています。
 
ARCoreの最新バージョン1.2で新たに追加された機能に「Cloud Anchors」が挙げられます。Cloud Anchorsは、Androidデバイスだけでなく、iOSのARKitプラットフォーム上でも動作するため、OSを超えてデバイス間で3D物体の共有が可能となります。iOSで動かす場合、ARKitに盛り込まれているモーショントラッキングと環境推定の機能を使用し、クラウド上にあるデータと同期させて3D物体を生成します。
 
ARCoreのモーショントラッキングは、面の角を認識し、生成した点群データをクラウドに送り、空間の物体情報にIDを付与します。そのIDが共有されることで、点群データからAR物体を異なるデバイス上でも同じ場所に生成することができます。
 

 
Cloud AnchorsはあくまでAR世界を起ち上げる際にだけ使用されるため、そのあと開発者は自分自身のマルチプレーヤーネットワーキングシステムを使うことができます。マルチプレーヤーネットワーキングシステムは通常、物体位置の更新、ステータスの変化、進行状況などで構成されます。
 
 
Source:Ars Technica
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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