韓国の公取委がAppleに制裁を科す方針〜キャリアに不当な負担要求か

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    韓国の公正取引委員会が、Appleにペナルティを科す方針を固めていることが分かりました。同社が現地キャリアに対し、iPhoneの宣伝や修理コストを過度に負担させていたことが原因ではないか、と報じられています。

    他社と同じCMなのに費用は負担

    韓国メディアThe Korea Heraldが報じたところによると、同国の公正取引委員会が問題視しているのは、Apple韓国が、宣伝やイベント開催、修理コストといったiPhoneの販売にまつわる費用を現地キャリアに押し付けていたという事実です。
     
    例えば昨年11月には、SKT、KT、LG Uplusといったキャリアが、Appleの要請に従ってiPhone8やiPhone Xのデザインや機能を紹介するTVコマーシャルを流しましたが、その費用はキャリア側が負担していたそうです。The Korea Heraldによると、キャリア側からは何年も苦情が申し立てられており、当局は2016年から捜査を行っていたことが分かっています。
     
    「iPhoneのTVコマーシャルを韓国で目にすると、最後にそれぞれのキャリアのロゴが表示される以外は、すべてが同じ内容だ。それでいながら、キャリアは何十億ウォン(何億円)にも上るすべてのコストを負担しなければいけない」と、匿名を条件にキャリア関係者は実情を語っています。
     
    ペナルティの内容については、Apple側の言い分を聞いたうえで、数日以内に決定される見通しです。

    関係は世界的にこじれている

    Appleと販売キャリアの関係がこじれているのは、韓国に限ったことではありません。
     
    2013年には台湾の公正取引委員会が、Appleがキャリアや販売代理店の価格設定に介入していたことを問題視し、同社に67万ドル(約7,030万円)の罰金を科したほか、2016年にはフランスの当局が、不平等な契約をAppleがキャリアに強いていたとし、同社に約5,500万ドル(約57億7,500万円)の制裁を下しています。
     
    また2017年にはロシアでも、16もの現地キャリアにiPhoneの販売価格を固定するよう強制していた疑いが持たれるなど、世界中でAppleとキャリアの不均衡な関係が問題視されています。
     
     
    Source:The Korea Herald,AppleInsider
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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