スマホの過度な使用と精神的苦痛への耐性の低さに関連あり〜伊研究

フリー素材 ぱくたそ

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スマートフォンの過度な使用は、心身ともに様々な悪影響を引き起こすと考えられています。今回イタリアの大学が行った研究でも重度のスマートフォン使用と、精神的な苦痛に耐える能力との関連性が指摘されています。

苦痛に対する耐性とスマホの使用が関連

調査は261人の大学生を対象として行われ、抑うつ、不安への感度、苦痛に対する耐性、注意深さの程度を自己申告してもらった上で、スマートフォンを利用してもらいました。1カ月後に同様のテストを行ったところ、スマートフォンの過度な使用(problematic smartphone use)と、苦痛に対する耐性、注意深さとが反比例する形で相関していたことが分かりました。
 
また、ネガティブな感情と上手く付き合うことができ、現在起きていることに対して注意深さを見せていた被験者は、スマートフォンの使用に付随して発生する問題の割合が相対的に少ないことも明らかとなりました。発生する問題とは、重度の使用によって、立てていた計画が上手く行かなかったり、睡眠時間が削られてしまうといったことです。

感情を統制する能力が鍵か

こうしたデータから、イタリアのトレド大学に籍を置く研究者のジョン・エラヒ氏は、今回の研究を「不安や抑うつと、スマートフォンの過度な使用との関係を示したものだ」と話します。
 
「精神的苦痛への耐性が低かったり、感情を統制するための注意深さが欠けがちな人々は、スマートフォンの過度な使用の程度がより深刻だった。感情を統制する能力は、テクノロジーの過度な使用を相殺するための、重要な要素かもしれない」。つまり、感情のコントロールがうまくないとの自覚がある場合は、スマートフォンに大きく依存する生活とは距離を置くべきなのかも知れません。
 
なお、エラヒ氏は、クリニックでの診断でスマートフォンの使用頻度が顧みられるようになることも、今回の調査が画期的である点だと述べます。もしかしたら、患者の抑うつは、スマートフォンへの依存が引き起こしている可能性も出てくるからです。
 
ちなみに、重度のスマートフォン使用が引き起こしかねないのは、精神的な問題だけではありません。過去には、スマートフォンを使う際、特定の指を多用しているために、大脳皮質などの皮質野が刺激を受け、音楽家のように脳構造が変化するといった研究結果も登場しています。
 
 
Source:PsyPost
(kihachi)

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