Facebook、メッセンジャーの内容を密かに監視していた

Facebookが、Facebookメッセンジャーで送信されたリンクや画像をスキャンし、チャットを読むなどして、内容が同社の規則に違反していないかどうか、密かに監視していたことが明らかになりました。
メッセンジャー内の内容をチェック
ユーザーの膨大な個人情報の不正流用で、連日多方面からの非難にさらされているFacebookですが、同社のメッセージングアプリFacebookメッセンジャー内でユーザーが相手に送信したリンクや画像を確認していたことがわかりました。
またグループでのやり取りの場合、メンバーの誰かがフラグを立てたチャットについてはこの内容を読んでいることも、Facebookは認めています。
差別や反社会的発言を防ぐのが目的
これらの「確認」行為は、同社の規則に反する画像や発言(たとえば反社会的な内容や人種差別的な内容)を防ぐのが目的とのことです。
Facebookのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は今週初めに公開された、米メディアVoxのインタビューで、ミャンマーにおけるエスニッククレンジングに言及する電話を受けた件を例に挙げ、「こうした場合、当社のシステムは何が起きているかを感知し、これらのメッセージを元から断つ」と発言、コンテンツのチェックを行っている事実を認めています。
しかしFacebookの行為について一部のユーザーから「普通のメッセージも読んでいるのではないか?」という疑問の声が上がっているのも事実です。
Facebookは、メッセンジャーでスキャンしたメッセージから得られたデータは広告には活用していないと説明していますが、昨今の個人情報流用事件を考えると、この説明を信じろというほうが難しいでしょう。
FB、インスタ、メッセンジャーは同一規則を適用
FacebookはBloombergに対し、メッセンジャーで交わされる会話の内容は「プライベートなもの」としつつ、ソーシャルネットワーク上での差別や迫害を防ぐためのコンテンツチェックは避けられないと述べています。
また同社は現地時間4月4日にデータポリシーを更新し、メッセンジャー、インスタグラム、Facebookが同一の規則を適用していることを明記しています。
Source:Bloomberg
Photo:Pixabay
(lunatic)