米中貿易摩擦でiPhoneがチェコ生産になる?

iPhone8 Plus 分解 iFixit

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日に日に懸念が高まる米中貿易摩擦は、中国でiPhoneの組み立て生産を行うAppleにとっても対岸の火事ではいられません。そんな中、組み立てを行うサプライヤーの1つ、Pegatronのトン・ズーシェン(童子賢)最高経営責任者(CEO)が、摩擦が起きた際の代替策についてコメントしています。

いざとなればメキシコやチェコで

トン・ズーシェンCEOによると、Pegatronは中国以外にも、メキシコに3,000人規模、チェコに1,000~1,500人規模の組み立て工場、アメリカに修理ラインを有しているそうです。もちろん、メインは中国のため、切り替えには時間を要しますが、半年から1年もあれば、発注に応えることは可能なのだそうです。
 
しかし、iPhone生産のピーク時には数万人規模の増員を図るだけに、いかにロボットの導入で人員の削減を行うとしても、切り替えは容易ではなく、同氏の言うとおり「衝撃を和らげる」程度にとどまりそうです。
 
また、少なくない部品サプライヤーが中国にあることも無視できないでしょう。

本当の脅威は分かりやすい形で現れない?

とはいえ、ズーシェン氏は米中貿易摩擦について、そこまで心配はしていません。
 
彼によれば、昨今の風潮は「風聲鶴唳(風の音や鶴の泣き声を聞いて敵兵だと怯えるように、些細なことで恐れおののく様子)」に過ぎないそうです。本当の脅威とは、誰にでも分かる形で差し迫って現れるのではなく、気づかぬうちにゆっくりと変化する類のものだ、と同氏は述べています。
 
 
Source:経済日報
Photo:iFixit
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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