AppleのNewsアプリは発展途上も潜在的な可能性を持つ
AppleがiOS9に搭載したNewsアプリは一般公開から2年半が経過しようとしています。ただ依然としてアメリカ、イギリス、オーストラリアの3カ国のユーザーしか利用できず、日本ではNewsアプリは忘れられた存在になろうとしています。このような状況でもアメリカのメディア関係者はNewsアプリには可能性があると指摘しています。
Newsアプリは順調ではない
AppleがNewsアプリを公開した時期は、大手テクノロジー企業がニュース配信のためのプラットフォームを競うように公開した時期でした。Facebookがニュース配信に進出し、GoogleがAMPを手がけ、AppleがiOS9に独自フォーマットのNews配信アプリを実装して競合していました。しかし、どの社の取り組みもそれほど順調には進んでいません。
2018年に入ってFacebookはニュースフィードの仕様を変更(メディアの記事の露出度を下げる)し、また昨年以来、AppleのNewsアプリでも大手メディアが記事配信を停止する動きも出ています。これらを踏まえると現時点でFacebookやAppleのニュース配信はメディアが期待するほどの成果が出ていないと予想されています。
アクセスは堅調?
しかし米メディアNew York Mediaの幹部はAppleのNewsアプリには潜在的な可能性があると述べています。大手メディアが記事配信を停止した最大の理由である、収益性の低さについて、Appleは改善を約束しています。これまでも広告に関しては細かな改善が続けられてきたことを考慮すれば、Appleが広告に関して柔軟な対応をしていく可能性が高いとしています。
また同幹部はNewsアプリの記事へのアクセス数に関しては堅調な推移を見せているとしています。AppleはNewsアプリの提供開始後1年でアクティブユーザー数が7,000万人を突破したと発表していましたが、それ以降、細かな数字を発表していません。おそらくNew York Mediaの幹部が語るように、急成長とは言わないまでも堅調に増加はしているのでしょう。
Newsアプリのアクティブユーザー数の増加が継続すれば、現時点の潜在的な可能性にとどまらない、大きな可能性へと成長していくはずです。日本でのアプリ提供を含めてAppleのNewsアプリには期待したいと思います。
Source:9to5Mac
(KAZ)