Apple、IBMの人工知能システムWatsonを活用したアプリ開発で提携
AppleとIBMは現地時間3月20日、BMの人工知能(AI)システム「Watson」とAppleの機械学習フレームワーク「Core ML」を組み合わせ、高度な人工知能を活用できるアプリを開発可能にすると発表しました。
IBMの人工知能とAppleの機械学習がタッグ
AppleとIBMは、2014年に企業向けのモバイルソリューション提供で業務提携した後、法人需要に対応した数多くのアプリを開発・提供しています。
今回発表されたAppleとIBMの提携強化は、IBMが誇る人工知能システムであるWatsonを、モバイルアプリ開発に活用することが目的です。
Watsonに情報を与えて学習させる機械学習には、Appleの機械学習フレームワークであるCore MLが活用されます。
Watsonは、サーバーに接続しなくても動作できるため、iPhoneやiPadがオフラインでも使えるのが大きな特徴です。
iPhoneカメラで自販機の修理部品の発注も
実際のアプリの活用例として、Fortuneが米Coca-Colaの事例を紹介しています。
自動販売機が故障した際、担当者がiPhoneのカメラで写真を撮影するだけで、アプリが自動販売機のメーカーや型番を判定、修理に必要な部品を発注することが可能です。
また、複数の自動販売機の情報を与えることで、Watsonが学習し、画像認識能力が向上します。
サーバーへの接続時間が不要となるため、瞬時に画像を分析して正確に分類でき、学習を重ねることで精度が向上させられるのが特徴です。
クイズ王に勝ち、新卒採用の書類選考もこなすWatson
Watsonは、2011年アメリカの人気クイズ番組のチャンピオンを破ったことで注目を集めました。
ビジネスの現場ではWatsonを活用する企業も増えており、ソフトバンクは全国の販売店で顧客対応に活用しているほか、新卒採用の書類選考への活用を発表して話題となりました。