iPhone組み立てのPegatron、2017年の純利益が大幅減
iPhoneの組み立て生産を担当する大手サプライヤーは3社存在し、そのどれもが台湾企業です。最大手がFoxconn(鴻海)、そしてWistron(緯創)、Pegatron(和碩)が名を連ねています。このうち、Pegatronの2017年における純利益が、前年比で24%も減少していたことが分かりました。
様々な要因が利益を押し下げた
Pegatronのリャオ・ツージェン最高経営責任者(CEO)によると、同社の純利益の大幅減少には、iPhoneの生産が密接に関係しているそうです。生産のピークとなる時期に、労働者が足らず人件費が上昇してしまったことと、生産の遅れがパーツの高騰を招いてしまったことが原因です。
また「主要製品の増産が予定よりも遅くなったほか、製品の売り上げピークが予想よりも早くなった」とPegatronのチャールズ・リン氏も、見通しの甘さが利益を圧縮してしまったと分析します。
2018年は飛躍の年になるか
ただし2018年上半期については、Pegatronは楽観的な見通しを立てています。
同社が組み立てを担当するiPhone7やiPhone8の売り上げが好調だからです。実際、2018年1~2月の売り上げは、前年同期比で20%も増加しています。iPhone Xを担当するFoxconnが、2018年第1四半期について悲観的な見通しを持たれているのとは対照的です。
また、リャオ・ツージェンCEOも「新たな機能やアプリがデバイスの需要を高めてくれるだろう」と、次世代iPhoneを含む新スマートフォンについても期待を寄せています。
Source:Nikkei Asian Review,TAIPEI TIMES
(kihachi)