iPhoneアプリで過敏性腸症候群の発症メカニズムの実態を解明へ

おなかナビ

iPhone X
 
東北大学大学院の木下賢吾教授は、同大学院生の加賀谷祐輝氏らと共同で、自律神経の乱れによって引き起こされる過敏性腸症候群の解明に向けて、iOSアプリ「おなかナビ」を開発しました。

iPhoneで自律神経活動の変化がわかる

緊張するといつもお腹が痛くなる…。
 
過敏性腸症候群(IBS)と呼ばれる症状は、日本人成人の10〜15%にあたる約800万人が患っているとされています。ストレスによる自律神経の乱れが原因と言われていますが、腹痛などの症状は突発的に発生するため受診することが難しく、また診断は問診に頼っているため専門医でないと判断が難しいというのが実情です。
 
今回、東北大学大学院の木下教授らによって開発された「おなかナビ」は、どこでも簡単に自律神経活動の変化を調べられるiOSアプリです。iPhoneのメインカメラに人差し指の腹を当てて約90秒間待つことで、緊張度合いを示す交感神経の活動データを得ることができます。
 
iPhoneのメインカメラで脈波を測定
 
利用者は安静時や腹痛時、便意を感じた時に脈波を測定することで、平常時と症状が起きた時のデータを記録していきます。アプリを通じて得られた結果から、自分はIBSの疑いがあるのかを知ることができ、またおなかナビのデータを医師に見せれば適切な治療にもつなげられる可能性が出てきます。
 
今後、東北大学の研究グループは数万人規模の被験者を対象に、同アプリを使ってIBS発症メカニズムの解明を進めていくとしています。ゆくゆくは、アプリが腹痛の予兆をアラートで教えてくれる仕組み実現も目指しているとのことです。
 

おなかナビおなかナビ
カテゴリ:ヘルスケア/フィットネス
現在の価格:無料

※アプリの金額については記事執筆時の価格を記載しております。インストール前に、「App Store」での表示価格をご確認いただきますようお願いします。
 
 
Source:日経デジタルヘルス
Photo:flickr-William Hook
(kotobaya)

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この記事を書いた人

2016年より専業Webライターとして活動。iPhone使用歴は11年以上。iPad、MacBook Pro、Apple Watch、AirPods Pro、AirTagなどApple製品を愛用。

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