Apple、アイテム課金や「ガチャ」で出現率を事前開示するよう規約変更
課金ゲームアプリの中でも、ランダムに有料クジを引かせるシステムを導入したゲーム、いわゆる「ガチャ」は、当選確率が不明瞭なことで、消費者と運営の間でトラブルが発生しやすいジャンルとなっています。こうした問題を解決すべく、Appleがアプリのガイドラインを変更していたことが分かりました。
App課金の条項に文言が追加
今回、App Storeの審査ガイドラインで改訂が加えられた箇所は、「3.1.1 App内課金」の項目です。
日本語版のガイドラインページは執筆時点で更新されていませんが、英語版ではリストに6つ目の項目である、
「ルートボックス」もしくは、ランダム化された架空アイテムを購入させるために提供するその他のメカニズムにおいては、購入の前に消費者に対し、アイテムの出現率を開示しなければならない。
が追加されています。
ここで言われるルートボックスとは、日本でいうところの「アイテム課金」です。
日本のみならず海外でも、ルートボックスの功罪については議論があり、最近もElectronic Arts(EA)が「Star WarsバトルフロントⅡ」にて人気キャラクターの“ダースベイダー”を課金対象にしたことが大きく物議を醸したばかりです。
また「ガチャ」については、「ランダム化された架空アイテムを購入させるために提供するその他のメカニズム」に該当すると考えられており、このガイドラインの下では、アイテムの出現率をユーザーに対して明らかにする必要が生じます。
示された出現率は正しいのか
ただし、実際に開示された出現率どおりにアイテムが出現するのかを、Appleが事前に確かめる術があるのかどうかは疑問でしょう。
つい最近も、SNKプレイモアのライセンスによる、OURPALMの「THE KING OF FIGHTERS ’98 ULTIMATE MATCH Online」で、出現確率3%と捉えられるように表示されていたキャラクターが、実際にはその数値を大きく下回る出現率であったことが問題となりました。
Appleによる今回のガイドライン改訂は、課金ゲームに大きくメスを入れた変更ではあるものの、まだまだ「アイテム課金」「ガチャ」の闇は深そうです。
Source:Apple,VentureBeat,ねとらぼ
(kihachi)