スマホの電波は体に有害?カリフォルニア州公衆衛生局が警告文を発表
アメリカ・カリフォルニア州の公衆衛生局(CPDH)は現地時間12月13日、携帯電話が発する電磁波からの影響を減らす方法をまとめたガイドラインを発表しました。
現時点では「携帯電話が発する電波が体に悪影響を及ぼす」という確固たる証拠はありませんが、CPDHは健康に悪影響を与える可能性が高いとして、携帯電話の使い方について警告しています。
電磁波の影響を警告したガイドライン
CDPHは、近年、米国での携帯電話の使用が劇的に増加している状況の中で、携帯電話の長期的かつ高い使用率は人の健康に影響を与える可能性があることを指摘しています。
また、CDPHのディレクターであるカレン・スミス氏は、子供・大人の両方で携帯電話が発する電波からの被爆を減らすのに役立つ方法として、ガイドラインの中で以下のことを推奨しています。
ちなみにアメリカではその他の団体も携帯電話による電磁波の影響を警告しており、たとえばコネチカット州公衆衛生局も同様の推奨を2015年に発表しました。
携帯電話の電磁波による影響は本当にあるのか
しかし、携帯電話が発する電波の有害性に関しては、以前より意見が分かれています。
一部科学者の間では、携帯電話はデータ信号の送受信を行う際に無線周波数エネルギーを放射し、このエネルギーが人間の健康に影響を与える可能性があると考えられていますが、これに関しては明確な研究結果があるわけではなく、科学界でも携帯電話使用のリスクについては合意に至っていません。
また、総務省は公式ホームページの「電波の人体に対する影響」という項目で、
携帯電話端末から発射された電波のエネルギーの一部は、人体に吸収され熱になりますが、定められた基準値(局所SAR)を超えなければ人体に悪影響はありません
と説明しています。がんやその他の健康に対して悪影響を及ぼすとの根拠も見つかっていないようです。
ただ、いずれにしてもスマホの使いすぎは首や目、手などに負担をかける可能性があるので、適正な範囲内で使うのがよさそうです。
Source:CPDH,TechCrunch
Photo:flickr-Pabak Sarkar
(kotobaya)