HomePod発売延期は「低い完成度」が原因?

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    Appleは12月に予定していたアメリカ、イギリス、オーストラリアでのHomePod発売を2018年初頭に延期しています。延期の原因は色々語られていますが、Bloombergの記者は欠陥の多い商品を発売するより、延期して完成度を上げた方がよいAppleが判断したと分析しています。

    発売延期でも業績への影響は「0」

    Apple関連の情報に精通しているBloombergのマーク・ガーマン記者はHomePodについて、スピーカーなどのハード、ソフト、Siriのどこかに欠陥があり、その欠陥を修正しないまま発売するより、Appleは発売の延期を選択したと推測しています。確かにGoogleやAmazonが販売している競合機種は好評価を得ており、そこでHomePodが低評価となってしまうとスマートスピーカー市場で取り返しのつかないことにもなりかねません。

     

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    またHomePodの発売延期が四半期業績に与える影響について同記者は「0」だと断言しています。そもそもHomePodがそれほど大量に売れると予想されていないため、予定通りの発売だったとしてもHomePodの年内売上高は全体の売上高から見ると微々たるものだとしています。またAppleの業績見込みの数字にもHomePodの販売分は入っていない可能性もあるとしています。

    6月発表は他社牽制のため

    なぜAppleは発売予定の半年前(当初)にHomePodを発表したのでしょうか。この疑問にマーク・ガーマン記者は「Amazon EchoやGoogle Homeの勢いを削ぐため」と分析しています。確かに発売日の目処が立っていなくても、HomePodが発表されれば、スマートスピーカーを購入しようとしている人は「HomePodが出てから比べよう」と考える人が多数出てきて、ライバル製品の販売にはブレーキがかかるでしょう。このAppleの試みはある程度は成功していそうです。

     

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    ただHomePodは発売延期となり、結果的にホリデーシーズンの商戦期を逃したことには間違いありません。本来HomePodを買う予定だった消費者が他社製品へと流れる可能性は否定できません。影響が製品の販売機会損失だけに留まればいいのですが、スマートスピーカーという製品の性質上、音楽配信サービスなどのサービス分野でも顧客の流出に繋がる可能性はありそうです。
     
     
    Source:Bloomberg
    Photo:Apple
    (KAZ)

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