Facebook、広告の透明性を高める方針を発表―広告主が誰であるか明記を義務付け
Facebookは米国時間10月27日、政治広告の透明性向上を目的とした施策を発表しました。今後Facebookに出稿される政治広告には身元や住所、選挙関連の広告を明記することなどが義務付けられます。
選挙妨害に加担したとして批判を浴びる
Facebookは昨年のアメリカ大統領選挙中、ロシアのネット荒らし専門集団「トロール・ファーム」に大量の広告枠を販売し、選挙の妨害に加担したとして批判を浴びていました。
ほかにも同社は2015年6月から2017年5月にかけて、470もの不正なアカウントなどに対して広告枠を販売しており、この間約10万ドル(日本円で約1,136万円)の売上があったことも認めています。
こうした批判を受けFacebookは米国時間10月27日、政治広告の透明性向上を図るための計画を発表、来月より実行に移すことを明らかにしました。
広告主が誰なのかを明確にする
今後Facebookのページ上に表示される広告には「View Ads(広告の表示)」のマークが表示され、このボタンを押すことでページ上にあるすべての広告が一覧で表示されるようになります。
また、政治広告に費やされた金額や配信されたインプレッション数、広告を開いたユーザーの属性情報(年齢、地域、性別など)も開示されます。
さらに、政治広告の広告主に対しては身分証明書の確認を必須とし、政治広告には「Paid for by(誰の広告か)」が表示され、リンクを踏むことで誰が出稿している広告なのかを見ることができるようになります。
アメリカの政治広告を巡る問題に関しては、同様に批判を受けていたTwitterも数週間のうちに、広告主の出資額や期間、出資元など政治広告に関する情報公開を行うことを発表しています。
Source:Facebook
Photo:flickr-Bhupinder Nayyar
(kotobaya)