Apple、アイルランドのデータセンターに2年越しの建設許可
Appleがデンマークとアイルランドに2つの新しいヨーロッパ拠点のデータセンター建設を発表してから2年8ヶ月、ようやくアイルランド高等裁判所から建設許可が降りました。デンマークのデータセンターはすでに建設中で、今年末からの稼働開始が予定されています。
2年以上かかった建築許可までの道のり
8億5,000万ユーロ(約1,124億円)規模といわれるAppleのデータセンターは、アセンリーというガイドブックにも載っていないようなアイルランド西部の田舎町での建設が計画されていました。
2015年2月の計画発表後、ゴールウェイ州議会からAppleに建設許可が与えられましたが、8人の有志が地域計画委員会に異議を申し立てます。
昨年夏、Appleデータセンター建設の是非についての公聴会がゴールウェイで開かれた結果、地域計画委員会からもAppleに青信号が出ました。
しかしながら、土地所有者を含む3人が高等裁判所にデータセンターの環境へのインパクトに関しての司法審議を求めます。
最大で18ヶ月の計画遅延の可能性に直面したAppleは、州政府高官に心配を漏らしていました。
多くの住民が望んだAppleデータセンター
Appleの置かれた状況にしびれを切らしたアセンリーの住民たちは一念発起し、立ち上がります。人口3,950人中2,000人が町中をプラカードをかかげ練り歩き、Appleのデータセンター建設への強い支持を表明したのです。
ちょうどそのころ、Appleが昨年11月に商事裁判所に提出していた審査の手続きの簡略化(ファスト・トラック)の訴えが受け入れられます。
しかしながら、Appleは今年7月、デンマークに2つ目のデータセンター建設を発表しました。
そのさなか、ついに10月12日、アイルランド高等裁判所からAppleにデータセンターの建設許可が与えられました。
データセンター建設は、100人の雇用創出につながるといわれていますが、デンマークに3カ所目が建設されるのか、それともアイルランドにとどまるのか、Appleの動向が気になります。
Appleは、データセンターの運営を100%再生可能エネルギーでまかなうことを公約しています。
Source:Business Insider
(lexi)