Apple、Siri開発のためわずか6人から成るスタートアップ企業を買収

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Appleは、ニューヨークを拠点とするInit.aiを買収し、チームごとAppleに引き抜きました。Init.atはCEOを含めて6人で構成されており、機械学習を利用したメッセージング用のアシスタントボットを作るためのアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)の開発を主に行なっています。

AIの人材を集めるApple

Appleは、人工知能(AI)の人材の強化を図っており、AI関連企業の買収に勤しんでいます。最近では、コンピュータビジョンを使った写真解析のためのAPIを開発するフランスのスタートアップRegaindを買収したと報じられました。
 
Init.aiは、自然言語処理と機械学習を組み合わせ、メッセージング用のチャットボットを作ることができるAPIを一般利用者向けに提供しています。
 
Init.aiチームは、12月16日での自社サービスの終了を公式ウェブサイト上で発表しており、最高経営責任者(CEO)のキース・ブリッソン氏を含めるチームメンバーはAppleのSiriの開発部門へと移ります。

Siriのビジネス利用

AppleのバーチャルアシスタントであるSiriは、これまでウェブ検索機能と比較的単純なデバイス操作に焦点があてられてきました。
 
それでもSiriには毎日約30億の応答要請があるといい、そのユーザー層の大きさがうかがえます。
 
しかしながらAppleは、Siriのビジネス利用での強化を見据えており、すでにiOS11で導入されたBusiness Chatでは、iMessageを使ってSafari、マップ、Spotlight、Siriからでもビジネスメッセージングを開始することができます。
 
Business Chatでのメッセージングは、ボットによるものではなく、人間によってテキストベースで行なわれます。そこで今回買収が報じられたInit.aiの技術が生きてくると言われています。
 
Init.aiは、AIと自然言語処理を用いて人間同士でのテキストベースの会話を解析するためのスキルをすでに保持しています。
 
今後はSiriが、チャット中に返答内容を提案してくれたり、自動で返答してくれり、顧客との関係性の改善などを行なってくれる日もそう遠くはないかもしれません。
 
 
Source:TechCrunch
Photo:Init.ai
(lexi)

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この記事を書いた人

ARラボ出身の猫愛好家。往年のMacユーザーで、iPhone使用歴は10年以上。

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