顔認証でロンドン地下鉄に乗れる日がもうすぐ来る?

ロンドン地下鉄のICカード乗車券であるオイスターカード技術を開発した、米Cubic Transportation Systemsは、顔認証などの生体認証を乗車券の代わりとして導入することを検討しています。
混み合う駅では生体認証が役に立つ?
朝のラッシュ時など、駅が人で溢れかえる時間帯は、改札口が人々の流れの妨げとなりかねません。ICカード乗車券の導入で切符よりはスムーズになりましたが、生体認証を用いることで改札自体を取り払える可能性が浮上しました。
現在、米Cubic Transportation Systemsは、手のひら静脈認証、顔認証、物体トラッキングを活用した改札のいらない駅の構想に着手しています。
手のひら静脈認証は、人それぞれ大変個性のある、手のひらの静脈パターンを読み取ることで個人認証を行なう技術のことです。指紋認証と違って手のひら静脈は体内情報であるため、偽造がより困難とされています。
顔認証は、iPhone Xで導入されたFace IDと同じく、赤外線センサーで個々人の顔の形を3D認識することで個人認証を行ないます。
改札のない駅では、生体認証で個人認証を行ない、銀行口座から直接支払いを済ませることができます。
支払いを済ませずに通りすぎた場合はどうなるのか
Cubic Transportation Systemsのプロトタイプでは、トンネル方式の認証ゲートシステムを採用しており、生体認証による決済ポイントを通り過ぎると、物体トラッキングにより追跡され、決済が完了している場合は出口で緑色のライトが点灯します。
支払いを行なわずに決済ポイントを通り過ぎた場合、赤色のライトが点灯し、その人物が支払いを済ませていないことがわかるようになっています。

Cubic Technologies
Cubic Transportation Systemsは、1年以内での生体認証決済システムの導入を目指していますが、当面はICカード乗車券なども併用可能な改札システムになると予測されています。
Source:Wired UK
Photo:Cubic, Tom Page/Flickr
(lexi)