AppleのUIデザインVP、Appleの社風や設計ポリシーについて語る

Alan Dye

Alan Dye
 
Appleでユーザー・インタフェース(UI)設計部門のバイス・プレジデントを務めるアラン・ダイ氏が、バージニア州リッチモンドにあるサイエンス・ミュージアムで行われたイベントに出席、聴衆を前にスピーチを行いました。

州知事がクックCEOに直接依頼

ダイ氏はUI設計の責任者として知られていますが、めったに人前で話さないため、美術館は今回の講演依頼にあたり、Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)に、テリー・マッコリフ・バージニア州知事から個人的に依頼の手紙を書いてもらったそうです。
 
ダイ氏はイベントの開会式において、レオナルド・ダビンチの絵画と発明について触れつつ、Appleの技術開発や社風について語りました。

創造性は重要だがチームが何より重要

氏は創造性がAppleの成功に何より重要だとしつつ、あくまでチームプレイであることを強調、次のように述べています。
 

エンジニアと科学者はこれらの製品を生み出すため、非常に緊密かつ創造的に活動している。だから、最良の仕事ができるのは全員が一緒に働いているからであって、デザインチームが単独作業しているのではなく、集団として作業しているからだと思う。

設計は自然に馴染んでこそ

これ以上いいものは想像できないと人々が思えるくらいの製品や体験を作り出し、これしかないというソリューションを思いつけたらと思う。簡単に動いているように見えるだけでなく、『設計者』が存在しないように感じてもらえるのが理想だ。

とし、設計が目に見えないくらい自然に馴染まないと成功とは言えないとダイ氏は語ります。
 
またAppleの職場の雰囲気については、とかくイメージされがちな「ビーンバッグチェアとレゴブロックが置いてあるようなくつろげる部屋」ではないそうです。むしろ、大勢の人の頻繁な出入りがあるオープンなスペースだそうで、

最良のアイディアはそのプロジェクトに関与していない人たちから寄せられることがあるのでね。

とダイ氏は説明しています。

15世紀ルネサンス時代と似ている

そして現在の状況を、ダビンチが活躍した15世紀ルネサンス時代と比較して、

われわれは現在、当時ととても似た状況にあると思う。技術が非常に早い速度で進化していて、常に少し先に何が起きるかを考えなければならない。というのも、未来はわれわれが思っているよりも速いスピードでやってくるからだ。

と語りました。
 
 
Source:Richmond Times-Dispatch via Business Insider
(lunatic)

この記事がお役に立ったらシェアお願いします

この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

特集

[PR]オフィシャルサイト

目次