iPhoneとともに進化、iOSの10年間の歩みを振り返る

iOS

 
初代iPhoneが現地時間2007年6月29日に発売されてから10年間が経ちました。この10年間、iPhoneのハードウェアと同様、iOSも進化を続けてきました。初代から最新のiOS10、そして次世代OSとなるiOS11までの変遷を辿ってみましょう。

アプリの追加に対応したのは2代目のiPhone OS2から

初代iPhoneに搭載されたiPhone OSは、端末にアプリを追加することもできませんでした。しかし、故スティーブ・ジョブズ氏はその後、iPhone SDKの公開を認め、開発者たちがアプリを開発可能となりました。
 

2008年7月、App Storeがオープンするのと同時に、iPhone OS2が公開されました。App Storeで公開されているアプリの数は、当時の500本から今は2,200万本以上へと増えています。Appleは6月初めのWWDC 17で、アプリ開発者が得た現在までの総収益は700億ドル(約7兆8,000億円)を超えた、と発表しています。
 

 
iPhone OS2は、iPhoneユーザーには無料で、iPod Touchユーザーには9.95ドル(現在のレートで約1,100円)で提供されました。iPhone OS2で、プッシュ通知などの機能が追加されています。

iPhone OS3:コピー&ペーストに対応

iPhone OS3は、2009年6月に公開されました。ユーザーから要望の多かったコピー&ペーストに対応したほか、MMS、Spotlight検索、ボイスメモなどの新機能が追加されました。
 
また、2010年4月には初代iPadの発表にあわせて、名称をiOS3.2へと変更しました。

iOS4:アプリのフォルダ管理やマルチタスキングを追加

iOSとして初めてのメジャーアップデートとなったiOS4は、対応全端末に無料で公開されました。新機能として、アプリをフォルダで整理できるようになったほか、マルチタスキング、スペルチェック、カメラアプリのデジタルズームが追加されています。
 

 
iOS4の公開から1か月後、iPhone4で電波が正常に受信できない「アンテナゲート」問題に対応するため、iOS4.0.1が公開されました。

iOS5:Siriが登場、世界の注目を集める

2011年6月6日、WWDCで発表されたiOS5は、一般向けには2011年10月12日に公開されました。新機能として、iCloudをはじめ、通知センターが追加されています。また、パソコンに接続しなくてもWi-Fi経由でソフトウェアアップデートができるようになりました。
 
そして、業界に先駆けて発表した人工知能アシスタントSiriの登場は世界中で話題となりました。
 

iOS6:標準のマップがGoogle製からApple製へ

iOS6は、2012年6月のWWDCで発表され、9月に一般向けに公開されました。最大の変化は、標準のマップがGoogleマップからApple純正マップに変更されたことです。
 

 
iOS6では、共有フォトストリーム、Passbook、FaceTimeなどが追加されています。また、iOS5のTwitterに続き、OSレベルでFacebookとの連携に対応しています。なお、これらのSNSとのシングルサインオン機能はiOS11で廃止されます。

iOS7:フラットデザインが導入

2013年秋に公開されたiOS7では、アイコンにフラットデザインが導入されました。
 

 
iOS7では、コントロールセンターが追加され、マルチタスクの切り替えがカード風のデザインになったほか、AirDropなどの新機能が追加されています。

iOS8:iOS8.4でApple Musicが追加

2014年秋に公開されたiOS8では、写真アプリの刷新、ファミリー共有、iCloud Driveが追加されました。
 

 
そして、iOS9への移行を前に公開されたiOS8.4では、Appleによる音楽ストリーミングサービス、Apple Musicが利用可能となりました

iOS9:3D Touchに対応、iOS9.3でNight Shiftを追加

2015年秋に公開されたiOS9では、同時に発売されたiPhone6sで追加された3D Touchに対応した新しい操作方法に対応しました。また、iPad用の新しいマルチタスキングも追加されています。
 

 
iOS9.3では、夜間の色調を変化させてブルーライトの影響を軽減するNight Shiftモードが追加されています。

iOS10:iOS10.1で日本でのApple Payやポートレートモードを追加

現在一般向けに公開されている最新版のiOS10は、2016年秋に公開されました。写真アプリにムービーを自動生成する「メモリー」機能等が追加され、サードパーティアプリにSiriが開放されています。
 

 
10月下旬に公開されたiOS10.1では、日本でもApple Payが利用可能になったほか、iPhone7 Plusのポートレートモード機能が追加されました。
 

 
12月に公開されたiOS10.2では、日本国内で販売されるiPhoneでもスクリーンショットを無音で撮影できるようになりました。

今秋公開のiOS11でも多くの新機能が追加

現在、iOS11は開発者向けにベータ版と、登録ユーザー向けのパブリックベータ版が公開されています。
 

 
iOS11では、パソコンと同様にファイル管理できる純正アプリ「Files」が提供されるほか、「ダークモード」と呼ばれる黒を基調とした表示モード、写真アプリがGIFアニメに対応、ハイレゾ音源の主流となっているファイル形式FLACに対応するほか、多くの新機能が追加されます。

 
 
Source:9to5Mac
(hato)

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