ファーウェイ、年内にも日本国内に大型工場を新設―中国企業では初

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    中国の大手通信機器メーカー華為技術(ファーウェイ)は、中国企業としては初めて、日本に本格的な工場を新設し、通信設備や関連機器の生産に乗り出します。生産設備を導入し、早ければ年内にも工場稼働予定とのことです。

    新工場はDMG森精機の跡地に新設

    ファーウェイの日本初の大型工場は、千葉県船橋市にあるDMG森精機の工場跡地と建屋を転用します。生産設備導入後は年内にも稼働予定で、当面の投資額は50億円、今後の追加投資も検討されています。
     
    ファーウェイは、スマートフォン販売においてSamsungやAppleに次ぐ世界第3位の企業で、2016年の売上高は8兆円を超えました。なお、主力製品はルーターなどのネットワーク機器で、高速通信網の整備を急がれるソフトバンクなどの大手通信会社向けの販売が伸びています。

    近年目立つ中国企業の日本への進出

    これまでは日本の製造業が低コストを理由に中国へ進出していましたが、00年代後半からは、業績の悪化した日本企業の買収などを目的に、中国企業が日本へ進出するのが目立っていました。
     
    最近では、中国自動車大手の長城汽車や通信機器メーカーの中興通訊(ZTE)が日本国内に研究開発拠点を設置していましたが、既に日本に研究拠点を持つファーウェイは生産へと乗り出しました。
     
    以前は日本の人件費の高さを理由として進出に踏み切れていませんでしたが、中国の2016年製造業部門の平均賃金は、2005年当時の約3倍の水準にまで達し、日本の人件費との差が縮小したため、現在は日本の割高感が薄れています。
     
    新工場では日本の技術と人材を取り込み、中国流の低コスト大量生産と組み合わせることで、品質と価格競争を両立させていくとしています。
     
     
    Source:日本経済新聞
    Photo:flickr-Open Grid Scheduler/Grid Engine’s photostream
    (kotobaya)

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