FB、間違った情報拡散を防ぐ努力をすべきと認める
今回の米国大統領選挙において、Facebook上で間違った情報拡散が行われたためにトランプ氏が勝利したという批判に対し、Facebookがそれをある意味で認めるコメントをしたことが明らかになりました。
FBが大統領選に影響?
Facebookのニュースフィードにデマや誤報が蔓延し、選挙の結果に大きな影響を与えたとして、その仕組みを放置した同社を非難する意見が選挙後相次いでいます。
例えばBuzzfeedの記事によると、マケドニアのある若者グループは広告収入のために、DonaldTrumpNews.comなどのもっともらしいトランプ氏支持サイトを少なくとも140以上立ち上げ、クリントン氏を誹謗しトランプ氏を支援する「デマ」ニュースを次々に掲載、Facebookに流入させたとのことです。
Facebookでニュースを共有してもらうのが、自分たちのサイトへのトラフィックを増やすもっとも手っ取り早い方法だったためで、彼らはトランプ氏を支持しているわけではありません(そもそも外国人なので米国の大統領選には無関係)。彼らはこれにより、月に3,000ドルから5,000ドル稼いだとのことです。
FB「もっと努力が必要」
米メディアTechCrunchが、こうしたニュースや識者のコメントをFacebookにぶつけたところ、同社のプロダクト・マネジメントのVPであるアダム・モセリ氏から返答がありました。
モセリ氏は、Facebookは間違った、誤解を招くようなコンテンツが表示されないよう努力しているとしつつ、「努力はしているものの、もっとすべきことがあるのは理解していますし、間違った情報を探知する機能を向上させ続けることの重要性もわかっています」と述べています。
Facebookはニュースに表示するネタの選別を行なう専門の編集者を解雇したことでも批判を受けました。その代わりに導入したソフトウェアのアルゴリズムが、稼働後間もなく嘘のニュースを見抜くことができないと証明されてしまったためです。
SNSの普及で誰もが自由に意見やニュースを公開、共有できるようになりましたが、それはデマや嘘が拡散しやすいことの裏返しでもあります。人目を引く強烈な情報ほどクリックされ、拡散しやすいだけに、嘘と真実の見極めはなおさら難しくなっているといえます。
"Facebook’s vast, personalized sewer system has become clogged with toxic fatbergs" https://t.co/umoKT2bLjX
— Natasha (@riptari) 2016年11月9日
Source:TechCrunch
Photo:トランプ氏のFacebook
(lunatic)