ドコモが開発した絵文字、ニューヨークMoMAの永久収蔵品に!

MoMAの愛称で知られる、アメリカのニューヨーク近代美術館は現地時間10月26日、日本発の「Emoji(絵文字)」を永久収蔵品に加えることを発表しました。
176種類の絵文字が永久収蔵品入り
このたび、MoMA(The Museum of Modern Art)の永久収蔵品入りが決まったのは、NTTドコモが開発し1999年に世に送り出した絵文字176種類です。
MoMAは、美術品だけでなく工業製品など近代のアートやデザインを広範に収蔵しており、AppleのMacintoshやIBMのThinkPadのほか、auのデザイン携帯電話「iida」シリーズなども収蔵されています。
MoMA公式ブログは、絵文字の収録にあたって以下のように記しています。
NTTドコモ から絵文字がリリースされたことは、人々が携帯電話を介してコミュニケーションする上での革命的な変化に寄与した。栗田氏の絵文字は、デザインの力が人間の行動に変化をもたらすことを力強く示すものだ
世界初の「携帯インターネット」を実現したiモード
今では当たり前の「携帯電話でインターネット接続」を世界で初めて導入し、現在のiPhoneなどスマートフォン誕生のきっかけを作ったとも言えるiモードで、12ピクセル四方という限られた条件で絵文字表現に取り組んだのは、現在ドワンゴ執行役員の栗田穣崇氏です。
ドコモが送り出した絵文字は、2008年にiPhone 3Gが搭載し、2010年にはコンピュータ上で利用する文字の世界標準「Unicode 6.0」に採用されて、現在は「Emoji」として世界中で利用されています。
栗田氏はTwitterで「自分が手がけたものがMoMAに展示されるとか、すごいこと過ぎて全く現実感がないや。」と、喜びと驚きを語っています。
ドコモ時代に私が手がけた絵文字がニューヨーク近代美術館(NY MoMA)に収蔵されることになりました。>Look Who’s Smiley Now: MoMA Acquires Original Emoji https://t.co/B5d5urVryB
— 栗田穣崇Shigetaka Kurita (@sigekun) 2016年10月26日
自分が手がけたものがMoMAに展示されるとか、すごいこと過ぎて全く現実感がないや
— 栗田穣崇Shigetaka Kurita (@sigekun) 2016年10月26日
12月10日からMoMAで展示予定!
携帯電話の小さな画面に豊かなコミュニケーションをもたらした絵文字は、現在も進化を続けており、現在、iOSでは人種や性の多様性を反映した絵文字が利用可能となっています。
2015年には、イギリスのオックスフォード辞典が「今年の言葉」として、涙を流して喜ぶ絵文字を選出しています。
MoMAでは、収蔵された絵文字を、印刷された状態やモニターへの表示で12月10日から展示する予定です。
Source:MoMA, ケータイWatch, NHK
(hato)