米裁判所、Samsungとの特許争いで前回の判決覆しApple優位の裁決

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米連邦控訴裁判所は現地時間10月7日、Samsung対Appleの特許侵害を巡る裁判において、今年2月に「Samsungの特許侵害はなかった」としてAppleへの賠償金支払いを撤回した判決をくつがえし、「特許侵害はあった」との判決を下しました。

再度「特許侵害はあった」との判決

今回連邦控訴裁判所は、2月に同裁判所の3人の裁判官が下したSamsungによる特許侵害はなかったとする判決を、裁判官全員の参加により8対3でくつがえしました。反対した3人は、前回侵害がなかったとした裁判官3人です。
 
8人の裁判官はSamsungが、特定のデータを検出しリンクさせるクイックリンク機能、自動修正機能、スライド式ロック解除機能の3件のAppleの特許を侵害しているとし、改めて1億1,960万ドル(約120億円)の賠償金支払いを命じました。
 
この特許侵害を巡る裁判は2014年に始まり、今年2月に3人の裁判官からなる委員会が、特許侵害なしとの判決を下していました。
 
委員会のメンバーであり、今回もApple優位の判決に異議を表明した3人の裁判官は、7日の判決が単なる多数決に基づいているうえに、訴訟当事者に法的主張を述べる機会を与える通常のプロセスを踏んでいないと批判しています。

10月11日にはiPhoneのデザイン特許侵害裁判も

またわずか数日後の10月11日にも、SamsungがiPhoneのデザイン特許を侵害した件での賠償金額を巡る裁判が、最高裁判所で行われる予定です。Samsungは裁判所に命じられた3億9,900万ドル(約416億円)という金額に対し、不服を申し立てています。
 
Wall Street Journalによれば、最高裁でデザイン特許の裁判が行なわれるのは、100年以上ぶりとのことです。
 
 
Source:Wall Street Journal
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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