BlackBerry、スマートフォンの開発を終了―今後はソフトウェア事業に専念

blackberry 歴史

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BlackBerryは9月28日に発表した2016年度第2四半期の決算報告で、3億7,200万ドル(約372億円)の損失を計上したことを明らかにするとともに、今後はスマートフォンの自社開発を行わないと発表しました。

かつて50%以上あったシェアは0.1%に

かつてはスマートフォンシェアの50%以上を占め、この世の春を謳歌していたBlackBerryのシェアは、2016年度第2四半期にはわずか0.1%にまで落ち込みました。
 
今期の販売台数はたったの40万400台。時期こそ違えど、iPhone6/6 Plusが発売週の週末だけで1,000万台を売り上げたことを思えば、BlackBerryの撤退が早すぎたということはありません。同社のジョン・チェン最高経営責任者(CEO)は以前、年間で500万台売れる必要があると述べていました(後に300万台へ修正)。
 
今回の撤退について、ジョン・チェンCEOは声明で、「我々はすべての主要なハードウェア開発の終了を計画しており、今後はパートナーにアウトソースする予定だ」と述べ、今後はライセンス契約によってBlackBerryブランドを維持していく考えを示しました。事実、同社の新スマートフォン「DTEK50」はのBlackBerryブランドをAlcatelの「Idol 4」に冠して発売されるとされています。

今後は好調のソフトウェア事業に集中

とはいえ、悲報ばかりではありません。
 
BlackBerryの発表では、ハードウェアの落ち込みが著しい一方でソフトウェアでの収益は倍増しており、同社の屋台骨は依然として安定しているとのことです。
 
今後は、トレーラーやコンテナの位置情報をモニタリングできるエンドツーエンド・サービス「BlackBerry Radar」や、BlackBerry風に複数のサービスを統合可能なAndroid向けアプリ「BlackBerry Hub+」などを中心とした、ソフトウェア開発に集中していく予定です。
 

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今後もBlackBerryは続いていく、とジョン・チェンCEO


 
また、カナダのメディアBNNの取材に対し、ジョン・チェンCEOは今なおBlackBerryブランドの認知度は高いとし、アウトソース先次第ではどこかの時点で同社の「顔」とも言えるQWERTY型キーボードつきのスマートフォンをリリースする用意があることを示唆しました。
 
 
Source:BlackBerry, THE VERGE, BNN
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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