ジョブズ氏、CEO退任後も「テレビ業界改革」の野心を持っていた

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    故スティーブ・ジョブズ氏が、2011年8月24日にAppleのCEOの座を病で退いたのちも、テレビ業界を改革する夢を抱き続けていたことがわかりました。

    辞任前夜の電話

    ジョブズ氏は自分の辞任とティム・クックCEO就任を正式に発表する前夜、米メディアRecodeの編集者ウォルト・モスバーグ氏に電話をかけ、テレビ業界に対する野心を語ったとのことです。
     
    モスバーグ氏によれば、ジョブズ氏はCEOを辞めてもAppleを去るつもりはなく、テレビの開発を含むテレビ業界改革という、壮大な秘密のプロジェクトにエネルギーを注ぐつもりだったようです。
     
    しかしジョブズ氏は願望を実現することなく、その2ヶ月後にこの世を去りました。そしてAppleはそれ以来、テレビについてはそれほど目立った動きを見せていません。

    まったく違うテレビを作るつもりだったジョブズ

    現在のAppleはテレビよりもむしろセットトップボックスに力を入れています。またこれまで何度もテレビ局などと交渉し、独自の番組配信を開始すると噂されたものの、アプリ経由で配信する方向へと切り替えたようです。また独自のテレビ番組ガイド作成にも取り組んでいる模様です。
     
    生前のジョブズ氏は、公の場でテレビセットやテレビ業界についての野望を語ったことはなく、AppleがApple TVなどに取り組むのは「趣味」で、テレビ事業に本格参戦することはないとしていました。
     
    しかし今回モスバーグ氏が電話での会話を公開、ジョブズ氏がテレビの本体そのものを新たに開発するとともに、テレビ業界を本気で改革しようと夢見ていたことが明らかになりました。
     
    ジョブズ氏が今も健在なら、テレビ業界は大きく変わっていたかも知れません。
     
     
    Source:Recode
    (lunatic)

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    この記事を書いた人

    元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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