イラン政府、iPhone輸入の初の合法化に向けて準備中

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イラン政府が国内での正規販売のため、iPhone輸入の合法化を進めていることが、地元メディアGulf Newsの報道で明らかになりました。

iPhoneの輸入禁止から一転、輸入の合法化へ

イランは7月には、「密輸を防ぐため」という名目で、Appleが同国内に正式な代表を置き、すべてのiPhoneをイランの通信ユーザーデータベースに登録しない限り、国内でのiPhoneの使用を全面的に禁止するという、半ば脅しに近い声明を発表したばかりです。
 
しかしこの脅迫めいた声明は、すでにイラン国内にあったiPhoneの価格を吊上げ、かえって密輸を増やしただけでした。

テヘランでは非正規販売店が当たり前のように存在

こうした現状を受けイラン政府は、イラン企業9社がiPhoneを正式に輸入できるよう、同国の貿易推進機関に対し輸入許可証の発行を要請した模様です。イラン国内には正規のApple Storeはないものの、非公式のiPhone販売店が増え続けているとのことです。
 
地元メディアGulf Newsによれば、イランの首都であるテヘランのショッピングモール内にはiPhone販売店が当たり前のようにあり、若者や資産家は最新のiPhoneを愛用しています。

イラン政府の態度が変化

イランにおけるiPhoneの密輸はかなり以前から横行しているものの、長年放置されていました。しかしこの2ヵ月というもの、政府の姿勢が変化しています。政府は当初、iPhoneの輸入を禁じ、すでに国内にあるもののみの登録を目指していたようですが、iPhoneの正規輸入を認めることで、初めて国内に流通する主要携帯電話をすべて登録することが可能となります。
 
しかしこの登録については、イラン国内の通信キャリアや販売店、ユーザーから、プライバシー侵害を懸念する声が上がっています。またイランにおける核開発問題を受け、国際連合が制裁措置を取っており、アメリカを含む各国の企業が同国内での製品販売を制限していることも、事態を複雑にしている模様です。
 
iPhoneがイラン国内で正式に販売されるようになるかどうかは不明ですが、政府が輸入の合法化に向けて動き始めたのは確かなようです。
 
 
Source:9to5Mac,Gulf News
(lunatic)

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この記事を書いた人

元某業界新聞社の記者。その後フリーライターとして各方面で執筆、英日翻訳家としての著書も多数。2014年から本メディアでライター、編集記者として活動中。アメリカ在住(現在は日本に滞在中)。iPhone使用歴は12年以上。

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