政治化する「ポケモンGO」―ポケストップに“天安門事件”、ポケモンに“安倍は◯◯”…
中国本土や台湾を尻目に、中華圏としてはいち早く「ポケモンGO」のプレイが可能になった香港ですが、ゲーム内に「政治」が持ち込まれているとして話題になっています。
デモ運動家が名付けたポータルがそのままポケストップに
ポケストップは「ポケモンGO」の運営母体であるNianticが手作業でつけたものではなく、同社がリリースしている別の位置取り合戦ゲーム「Ingress」で、過去にユーザーたちから申請されたポータルがベースとなっています。何でも通るわけではなかったようですが、意外と審査がザルであったことが「ポケモンGO」のブームによって改めて認識されています。
そして今香港で話題となっているのが、香港の金鐘(Admiralty)にある政府本部のポケストップです。
ポケストップからアイテムを回収しようとすると、飛び込んでくるのは「平反六四 戰鬥到底(天安門事件=6月4日の再評価を、最後まで戦おう)」という過激な文章。
民主化の気運が高まっている香港では、天安門事件に対して今なお並々ならぬ感情を抱いている人間が少なくありませんが、どうやらこのポケストップは窓に(一時的に)貼り付けられたロゴが、そのままポータルとして認可されてしまったもののようです。
また、同じく政府本部の壁は、日本でも大きく話題になったデモ、「雨傘運動」の参加者によって非公式の「レノン・ウォール(ジョン・レノンにちなんで)」という名称で登録され、「Sign of democracy(民主主義の象徴)」というコメントまで書き添えられている有様です。
日本でも靖国で日中韓入り乱れる
「ポケモンGO」がこのような政治主張の舞台となっているのは、何も香港だけではありません。
日本でも開始早々、靖国神社のジムが中韓のプレイヤーと思わしき人物に占拠され、日本国内の新規プレイヤーが容易に陥落できないよう、「中国万歳!!!!」「ABEISASSHOLE」などと名付けられた高レベルのカイリューが鎮座している事件がありました。
現在Twitterでは、ふざけた名称のポケストップを集めたハッシュタグ「# ポケストップふざけてんのかグランプリ」が盛り上がりをみせていますが、その場のノリで名付けられたものが後に大きな問題の火種となってしまうことだけは避けたいところですね。
自分的にはこれ pic.twitter.com/vlcETusNV0
— 如月ピオン@くぅ (@nagi_396) 2016年7月27日