iOS10からはユーザーの入力データ等を収集する方針に―ただし同意した場合のみ
アップルがプライバシー尊重について力を割いていることは周知の通りですが、iOS10をきっかけにプライバシーポリシーの変更を行う予定であることが分かりました。
iOS10ではプライバシーポリシーを変更
プライバシーポリシーの変更について明らかにした人物は、アップルのソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長であるCraig Federighi氏です。
同氏がWWDCで語ったところによれば、アップルはSiriに筆頭されるようなiPhoneのサジェスト機能を高めるため、iOS10では新たな方式でデータを収集するそうです。しかし、そこはもちろんアップルです。アップルはユーザー個人のデータを収集するが、あくまでもそれはユーザーの同意があって初めて可能になるものだとのこと。
同意なしではデータ収集されない
その昔、アメリカの人気番組「South Park」で、iTunesの長い利用規約を読まずに「同意」してしまったため、ムカデ人間として人体改造されることを受け入れたとみなされる……というネタ(s15e01:HumancentiPad)がありましたが、今回のプライバシーポリシー変更にあたっては、情報収集前にオプトイン形式で「SiriやiPhoneの機能向上に協力するか否か」を明確に提示されるとのことです。
ニュースサイトRe/Codeによれば、Federighi氏の発言は以下のとおり。
・差分データはiOS10からデビュー、現段階では収集されていない
・アップルがデータを使うかどうかはオプトイン形式でユーザーに同意するかどうかを選んでもらう
・アップルはiOSユーザーのクラウド上にある写真を使って画像認識技術を向上させるということはない。ただし、(ローカル辞書に新たな言葉を登録する、絵文字を入力する、アプリ内のディープリンクを使用するなど)その他のデータに関してはアルゴリズム改善のために役立てる
アルゴリズムや人工知能が日々発展していく今の世にあって、アップルとしてもユーザーデータの収集が不可欠になったということですが、事前に同意するかどうかを選べるあたりが、プライバシーにこだわるアップルならではの選択肢と言えますね。
Source:Re/Code
(kihachi