WWDCでThunderbolt Displayの新作は登場するのか―各地で在庫切れ

thunderbolt display

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WWDC2016でこそ、Thunderbolt Display新作が登場するかも知れません。アメリカやカナダ、イギリスなどの一部都市で同製品の在庫がなくなっていることから、新作に向けた在庫調整が行われているのではないかとの見方が登場しています。

だんだんと入手しづらくなっている

現在、世界各国でThunderbolt Displayが入手しづらくなってきています。アメリカの地方都市や、ロンドンなどでは品切れ状態が続いており、これを在庫調整とみて、いよいよWWDC2016で新作が発表される布石かと考える向きも多いようです。
 
ただ、以前にもヨーロッパのアップルオンラインストアで在庫が枯渇していることで同様の報道がなされましたが、一体なぜここまでThunderbolt Displayの在庫動向が話題になるのでしょうか。それは、Thunderbolt Displayが一定の需要を持っているのに対し、発売された時期は5年も前だからです。

2011年のモデルが未だ現役の状況

Thundebolt Displayは名前のとおり、MacBookの画面をThundeboltケーブル1本で27インチ画面に表示できる唯一のディスプレイとして定評があります。外ではMacBookを持ち運び11~13インチで手軽に作業、家ではThundebolt Displayにつないで大画面でタスクをこなすといった使い分けを行っているユーザーも多いでしょう。
 
問題は同ディスプレイが5年前の製品であること。当時は最先端だった液晶も、Retinaディスプレイが登場している今では逆にノイズが目立つ有様です。それだけに、Thunderbolt Displayの在庫が不安定になるたび、こうして数年前から定期的に「そろそろ新作が出るのではないか」という希望的観測が浮上するというわけです。

5Kディスプレイには出来ない

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27インチのRetina 5Kディスプレイを搭載したiMacが存在することを思えば、新作のThundebolt Displayも5Kになるのが道理でしょう。ところが、ここで問題が発生します。
 
現状のMacBookは、5K出力に対応したグラフィックカード「AMD Radeon R9 M370X」を搭載しているモデルが限られることに加え、積まれているIntelのプロセッサ「Skylake」は帯域の制限された「DisplayPort 1.2」「HDMI 1.4」しかサポートしていないため、仮5K出力が出来たとしても、Thunderboltケーブルが2本必要になるのです(これは次世代プロセッサ「Kaby Lake」でも同様)。
 
このため、Thunderboltケーブルをわざわざ2本繋がせてまで5Kディスプレイを出すとも思えず、かといって今更4Kディスプレイではサプライチェーンも作りたがらないことから、まだまだ2011年に発売されたThunderbolt Displayが現役続行となる可能性は、残念ながら高いと言えます。
 
 
Source:MacRumors
(kihachi)

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この記事を書いた人

丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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