アップル、中国で「iPhone」の商標独占認められず―ブランド模した革製品が野放しに

    iphone 中国 商標登録

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    中国の高等裁判所は4日、アップルに対して「iPhone」の商標権独占を認めないとともに、高級レザー製品を販売する地元企業が「IPHONE」の名を冠してブランド展開することは違法ではないとの判決を下しました。

    中国参入より前に商標登録がなされていた!

    問題となったのは、高級レザー製品を手掛ける新通天地が「IPHONE」を商標登録し、同社の財布やハンドバッグ、携帯ケースに次々と「IPHONE」の刻印を入れてブランド展開していたことがきっかけです。
     
    新通天地が登録を行ったのは2007年である反面、アップル中国に参入したのは2009年からであったため、アップルにとってはiPhoneを売る段階ですでに商標を抑えられているという異常な状況が続いていました。
     
    そのため2012年にアップルは商標当局に申し立てを行い、訴訟を起こしましたがあえなく敗訴、そして今回の高裁でも、「iPhoneブランドが『(中国の)国民になじみがあり広く知られていた』ことを、アップル側が証明できなかった」との判断が下され、アップルの言う商標権侵害にはあたらないとの判決が支持されることとなりました。

    これまでにも同様の問題

    iphone 中国 商標登録
     
    米メディアのBloombergによると、アップルは4日、判決を不服として上級裁での再審理を求める意向を明らかにしたとのことです。一方の新通天地は公式ウェブサイト上で、「同判決は自由な消費者市場の勝利を意味する」と指摘しています。
     
    なお、欧米のブランドにとって中国は商標登録の鬼門であり、これまでにも同国では、バスケットボールプレイヤーMichael Jordan氏の名前から採った「乔丹(Qiaodan)」という名の運動靴や、高級紳士服ブランドHugo Bossを明らかに意識したと思われる衣服ブランド「博斯绅威(BOSSsunwen)」などが問題となっています。
     
     
    Source:Bloomberg, AFP, BBC, NYT
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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