アップル、中国からソースコード開示要求に屈した過去はないと表明
アップルは19日、改めて中国からiOSのソースコード開示要請を2年間に渡って拒否し続けていることを明らかにしました。
中国にソースコード開示した過去はない
このところFBIとの応戦で注目を集めつつあるアップルのブルース・シーウェル上級副社長(法務担当)が議会証言で明らかにしたところによると、同社は中国からiOSのソースコード開示要請を2年間に渡って受けつつも拒否し続けているとのことです。
シーウェル氏は「われわれが中国政府にソースコードを提供していないということを、明確にしたい」と語り、いかなるバックドアもiPhoneに設けないとする同社の原則を改めて強調しました。
本証言は、アップルは政府にロック解除問題で協力しない一方で、中国にはビジネス上の理由から情報を開示しているのではないかと米警察当局が疑惑の目を向けていることを受けてのものとなります。
中国にこっそり応じるメリットはない?
確かに以前には、iOSが中国の宣伝部である国務院新聞オフィスのチェックを受けることで両者が合意したとの報道がなされたことや、プライバシー設定で位置情報サービスをオフにしてもなぜか中国国内で「News」アプリが使えないことが発覚するなど、同局の疑りは決して根も葉もない根拠に基づくものではありません。
しかし、これだけユーザープライバシーの尊重を前面に押し出しているアップルであるだけに、仮に開示要請に応じてバックドアを設けていることが発覚した場合、同社が受ける不利益は計り知れず、いかに中国が巨大市場とはいえ、拒否するのが当然と考えるのが妥当そうです。
Source:Reuters
(kihachi)