広がり続けるAndroidとiPhoneの価格差!かたや5年で半分に…

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    市場シェアと利潤は共に追求しなければいけないものですが、どちらかと言えばAndroidは前者を、iPhoneは後者を選んでいることが調査の結果判明しました。

    18%の端末シェアながら利益は独占

    カナダの投資銀行Canaccord Genuityによれば、2015年においてアップルのスマートフォン業界全体における利益シェアは91%となりました。これはスマートフォン業界で利益が出ているベンダーが、アップルのみと言っても差し支えない状況を意味します。実際、あれだけ悲観的なムードが事前に漂った前四半期も、蓋を開けてみれば過去最高となる7,480万台のiPhoneを売り上げ、向かうところ敵なしといった状況でした。
     
    しかし、出荷台数でみるとアップルはそこまで目立つ存在ではありません。2015年のスマートフォン業界全体における出荷台数シェアで、アップルは17.2%を占めるのみでした。これは23.9%のサムスンに劣る数字です。しかし、わずか18%のシェアでありながら、91%の利益を持っていくアップルは、すべてのベンダーにとって羨ましい存在であることは間違いありません。

    iPhoneの価格はほぼ変わらないが

    画像はiOS(iPhone)とAdroid端末の平均販売価格です。図を比較すると、iOSの端末価格は2010年から多少の変動こそあれほぼ横ばいなのに対し、Androidは同期間において441ドル(約50,700円)から215ドル(約24,700円)と価格が半分になっていることが分かります。背景には、XiaomiやHuawei、グーグルNexusなどのコストパフォーマンスに優れたスマートフォンの台頭があります。
     
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    調査会社のIDCが昨年9月に発表したレポートによれば、今後4年でスマートフォンの価格は毎年4.6%ずつ低下していくとされています。しかし、アップルに関していえば、前四半期においてiPhoneの販売台数は決して大幅増加とはなりませんでしたが、平均販売価格は687ドル(約79,000円)から691ドル(約79,400円)へと微増しています。
     
    数字でみれば僅か数ドルの違いに過ぎませんが、2015年のiPhone平均販売価格が2014年よりも高くなっていることを思えば、結局のところ消費者は価格よりも製品の新しさに興味を持ってくれたということが分かります。これをもって、iPhone6sとiPhone6s Plusのクオリティを理解して、消費者が購入してくれたと読み替えることも可能です。

    利潤よりも価格の維持に腐心


    そして今後もアップルは市場シェアよりも利潤を重視し続けていくとされていますが、AsymcoのアナリストであるHorace Dediu氏によれば、アップルが重視しているのは、利潤よりも価格そのものだそうです。アップルは価格を維持することに注意を払っており、簡単なことでは価格を改めたりはしないと彼は述べます。例えばMacが生まれてから30年が経ちましたが、平均価格は殆ど変化しませんでした。同じことがiPodやiPhoneにも言えます。
     
    かつて話題となったサムスンが今後5年以内に消失するという衝撃レポートでは、Androidはベンダー同士の競争が激しすぎる「レッドオーシャン」であり、開発コストをかけない後追いベンダーが格安で性能のいいスマートフォンを次々と展開するため、ハイエンドモデルを中心に提供するサムスンは撤退を与儀なくされるだろうという内容が記されていました。
     
    アップルが意識的に価格を維持している一方、競争原理によってベンダーの誰も望まぬまま価格が下がり続けていくAndroidに、果たして活路はあるのでしょうか。
     
     
    Source:威锋网
    (kihachi)

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    この記事を書いた人

    丸みを帯びたiPhone3GSの筐体に惚れ込み、Apple信者を誓ったのも今は昔。2014年から始めたライター業がきっかけで、気づけばXiaomiやHuaweiなど中華スマホにも手を出す浮気症に。

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